それからが大変だった・・・

大変という言葉だけでは言い表せない。

あの時の3か月くらいの記憶が曖昧だ。

 

 

りんちゃんの保育園をまず確保しようとしたが、簡単には入ることができなかった。

一時保育を探しに区役所へ、と思ったが、手続き関係が終わるまで一時保育の利用ができなかった。

近くの時間預かりの施設をお願いすることにしたが、りんちゃんみたいに大きな年齢の子供はあまりいなくてお遊戯の時間は一人で本を読んでいることが多かったらしい。(とスタッフの人から聞いた)

反対に、小さな子供のお世話をすることは楽しいらしく、スタッフの人たちの間では「小さな保育士さん」と呼ばれていたらしい。(とスタッフの人から聞いた)

その後手続き関係が終わって一時保育が利用できることになり、時間預かりの園最後の日、りんちゃんは少し寂しそうにしていた。

 

 

 

おれも、生活リズムが随分と変化した。

一時預かりの保育園は、自宅のマンションから離れていて、店とは反対方向の場所にあった。

「なるべく朝9時までの登園をお願いします」

と言われ、毎朝なんとか起き出し、りんちゃんにご飯を食べさせてりんちゃんを保育園に預けに行き、自宅に戻って家事をして、店に向かう。

昼の部の営業をして、賄いを食べ夜の部の仕込みを早めに済ませると夕方早い時間にりんちゃんを迎えに行く。

夜の部の営業時間を店でフルに居るためには、夕方早めの時間にお迎えに行かないと、その後お迎えに行ける時間の確保ができなくなってしまうからだ。

りんちゃんには申し訳ないが、夜の部の営業時間の間はスタッフルームにいてもらうかカウンター席にいてもらって、DVDをみたりたまに店のスタッフが相手になってやることくらいしかできない。

 

 

「ちゃんと育てている」

と胸を張って言えなくて、かなり落ち込んでいた。

 

 

さらに追い討ちをかけるように

「一時預かりの利用は最長でも半年までしかできないんです」

と言われた。

この先のおれたちの生活に自信がない。