駅から電車を乗り継いで自分のマンションに戻る。
途中の乗り換えの大きな総合駅で、ボクたちは夕食をとった。
「りんちゃん、何食べたい?」
ボクがそう聞くと、りんちゃんは少し困った顔をした。
「オムライスは?」
「オムライス?」
普通のどこにでもあるようなチェーン店に入ってみる。
「どれにしようか?」
ところがメニューを見せても、反応は今一つだ。
お腹が減っていないのではない。
選ぶことができないようだ。
「オムライス、食べたことない?」
「オムライス?」
「ハンバーグは?」
「ハンバーグ?」
子供が食べそうな物を言ってみても、りんちゃんは首を傾げるばかり。
「おうちではどんなもの食べていた?」
「・・・いえでは。かぼちゃとか、お魚とか」
!!もしかして!じいちゃんの食べる内容に合わせていたために、子供が食べそうな物を食べて来なかったのかまおしれない?!
「・・・これは、食べたことある」
りんちゃんが指差したのは、パフェだった。