「        」という一つの言葉にも、
たくさんの種類があることを知っている。



隣同士に座って互いに別々のことをしている最中
ふと見た横顔に、
たまらない愛おしさを感じた時。



相手の作業のタイミングを見計らって、
頭の後ろに腕を回し
引き寄せた唇に
そっと重ねて。



自分が満足してゆっくりと離す。
怪訝そうな顔をすることもなく。
それ以外の何かを求めることもなく。
また、それぞれに還ってゆく。




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