36年前の今日、私は骨髄移植を受けました。これで白血病から解放されるのか、いや、様々な合併症でやはり厳しい道をたどるのか。。。と、お正月早々に始まった前処置から、考えても、考えても、答えの出ない中、この日を迎えたように思います。


全く先が見えなかったあの日から、36年です!ありがたいです。


そして、本日は、若い患者さんのお付き添いで国立がん研究センターに来ています。もしかしたら、これからがんとの長いお付き合いになるかもしれない患者さんを初診受付から付き添いました。(血はつながってはいないのですが、とーっても近い親戚ではあります。)


不安だろうな、どんな気持ちでここまで来たかな、とか、思いながら、私にしたら、静かに寄り添った。。。つもりです(笑)


実は、幾度となく、患者さんの付き添いは経験しています。


本日は、嬉しくて「あれ?」っと思ったことを書きますね。


まず、初診受付を終え、いよいよ、担当科へ(外来診察はほぼほぼ2階の病院です。)、と、エスカレーターで向かうとき、エスカレーター脇の小さな小さなスペースに案内されました。きっとこのエスカレーターを初めて上る患者さんは、緊張マックスな瞬間だと思います。そんな場所です。


しかも、きちんと初診受付からの医療スタッフさんに「立ち寄るように」と、案内されるのです。←ここがすごいです!


『がん相談支援センターが8階にあります』という案内所でした。にこやなかなおだやかな話しているだけでホッとするような女性が、「なんでも相談してくださいね。」「予約の方が優先にはなりますが、どうぞ、このままいらしてくださっても、良いですよ。」との言葉を患者さんに。。。


病院によっては、がん相談支援センターがどこにあるかわからない、ましてや、積極的な案内などしない、というところもあるのに、本当にありがたい案内人&案内所だと感じました。


でも、数年前には、この案内人&案内所は存在していませんでしたから、医療スタッフの温かさで、ここに神対応スポットが出来上がったのでしょうね。


そして、ようやく検査や診察を終えて帰ろうとしたところ、どこからともなく静かに私たちを追いかけてきた看護師さんが、「患者さんがお若いですから」と、写真のパンフレットの数々を手渡してくださいました。「のちほど、ゆっくり目を通していただければ良いですからね。また、なんでも、聞いてくださいね。」と、押しつけがましくもなく、本当にさりげなく、サラッと渡してくださいました。


スキルス胃がんで亡くなった姪のときもそうでした。患者さんへの配慮だけではなく、家族、とりわけ幼い子への配慮をしてくださる医療スタッフの方々の優しい眼差しにどれだけ救われたことでしょう。(ちなみに、姪と姪の子どもたちがお世話になったところは、“SKiP KEIO”でした。)


36年前の医療にはなかった視点です。白血病今昔物語にプラスして、がん医療今昔物語ですね。


ちなみに、本日のちかーい親戚患者さんの結果は、まぁ、良き方かな、という感じでした。最終結果は、来週です。でも、病気を取り巻く環境がどれほど素晴らしいかを感じてもらえたようで、明るくバイバイできました!