2014.11.28 | 石田剛規オフィシャルブログ「のらりくらりずむ~3rd Quarter~」Powered by Ameba

2014.11.28

FIBAよりの制裁が発表されましたね。

まず。「協会が…」というニュースや意見を多く見かけましたが、協会って何だろうってのがまず思い浮かびました。それくらい選手として協会に所属している身ではありますが、遠い存在に感じている「協会」。

協会にはどう選出され、どのように物事を決めるのか。分からないんですよね。最近ようやく少しはわかってきましたが。ですからJBAのガバナンス能力問題も根本的なところがなかなか見えてこないのです。

同じようにリーグが二つ存在し統合を求められている問題、その原因も「正確には」私は分かっていません。原因はいくつか発表されていますが、その原因を解決出来ない理由まで正確にはわかっていません。

学生の大会スケジュール問題もありますが、ここにはどれだけ手を付けられているのかも分かりません。世界標準に合わせることに何が必要で、何が問題になっているのか、分からないですよね。

恥ずかしいことではありますが、「バスケが今大変なことになっている」ということで、周囲の方々から聞かれますが、当事者であるはずの私は正確な詳細が分からず、答えられない状況です。

憶測は出来るとしても正確な情報が無い現状で何が悪い、と判断するのはとても難しい。悪いように見えていた人も、別のある人からは誠実な場合もあります。逆ももちろん。

ニュースだって伝え方で見え方も変わってくるし、選手の一言だって捉え方次第でどのようにも受け取れます。だからまずはしっかりと知りたいなと感じています。協会のことも、問題のことも。

この問題を聞いた時「なんとかする。」そう考えて動いた方々が大勢いて、相当尽力されたのだと思います。それでも変えられなかった問題、良くも悪くもバスケ界が注目を集めているいまだからこそ出来ることがあるのではないでしょうか?

今まで使えなかった手段、出せなかった新しいビジョン、それで飛躍的に競技を発展させるチャンスでもあります。多くの議論は様々な場所でされていると思います。その議論の為の正確な情報を、集め分析し整理する、そんなステップも必要なのではないでしょうか?

そして、出来ることなら、ポジティブに物事を伝えたい。今後の改革は多くの注目を集めると思います。それを受けてサポートしようと考えてくれる方々が日本のバスケットを客観視した時に「ダメだ」や「最悪だ」という言葉が溢れる場所を助けたいと思うかどうか。

それはリーグではなく、チームに規模を変えても同じで、内部の人間が否定的な場所を応援したくなるのか。劣勢な状況だとしても、なんとかしようとしている、からこそ応援してくれる人が集まるのではないだろうか。そう考えています。

もちろん批判は時には大切なことで今の状況を考えれば、何かを批判しなければならないのかもしれません。

けれど、情報が正確にわかっていない私の立場で批判はしたくありませんし、また何かを批判すれば解決するような問題ではないのかもしれません。批判以外に何も出来ないとしたらそれは何かを出来る力のない自分の責任ですし、その機会がないことに不服があるならば、その問題に必要とされるだけの、能力を発揮し信頼とポジションを得るべきですよね。それは選手におけるプレイングタイムの獲得と似ているかもしれませんね。

1選手としての仕事は目の前の試合に勝つこととファンを1人でも増やすこと、そしてそのファンにもう一度会場に来てもらうことだと思います。そんな現場の力の継続。それが選手には求められていると思います。ですから可能性や魅力を、ポジティブに伝えたいのです。

プロになった選手の多くは子供に夢を与えたいって、思ったことがあるはずです。夢を与える側の人間が、環境を理由に夢を壊す様なことをしてはいけない。環境のせいだとしても、その姿や言葉は見られていますから。(自分も100%出来ていないですが、そう意識していたいです)

明日も試合です。おそらく会場に足を運んでくださる方々の全てが、目の前の試合を観に来てくれています。問題を見に来る訳ではありません。最高のパフォーマンスを出せるように一生懸命にがんばります。


最後に今回の問題、各カテゴリの代表の現場に携わる選手、スタッフが1番被害を受けるのだと思います。僕も代表として活動させて頂いた時期があるので、その経験がいかに貴重か理解しています。その経験の機会を失う事が1番の心配です。

もし制裁が続くのであれば同等の経験を継続して享受できる様に、より多くの国際経験を得る為の企画や海外遠征を設定する、ステップアップする為の環境と機会をつくる必要があります。有名なコーチや選手を呼ぶ等、方法はあると思うのです。

協会がそんなサポートをしてくれたら、又は自分達で作ることが出来たら、それも、とても大きな一歩になると思います。そんな前向きな一歩が、早く出せるといいですね。

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長文になってしまいました。
最近、取材やインタビューでもやはりこの話題はあがります。
自分の感じた事、考えをまとめる為にも書いてみました。
1選手に出来る事は限られています。何をするべきか。考えていきたいです。