同時5軸制御加工はこんな加工ができます。
相変わらず同時5軸制御加工のデータ作成真っ最中ですが、今回はそんな加工内容の一例をご紹介します。
下図の様に曲面に対してテーパーのついた溝加工をしようとすると、軸固定ではどうしても一度では加工できない箇所が出てきます。
そんな時に同時5軸制御加工の出番です。今回はスワーフ加工という機能を使って青矢印のテーパー壁面(スワーフサーフェス)、溝底面(フロアサーフェス)と赤矢印の上下レール曲線を選択し、各種パラメータを設定してCAMにて計算。
計算終了したらシミュレーションで確認します。
動作中、テーパー壁面に密着するように制御されるので常に工具の先端座標だけでなく工具角度やテーブル角度も変化し続けます。
加工シミュレーション完了。あくまで画面上の表示なので、実際に加工した写真も後日上げたいと思います。
そして、出力される加工データ(抜粋)はというと……
このように、XYZ座標以外にC軸(テーブル旋回)とB軸(工具主軸傾き)が変化していきます。これが同時5軸制御加工です。これにより、上記の加工を1工程で完了することも可能です。(仕上がり面の要求品質によっては粗加工→仕上加工の2工程となります)
当然のことながら同時5軸制御加工は対応した工作機械が必要となり、弊社では大型の同時5軸制御加工対応の工作機械(INTEGREX e-1550V/10)があります。
今回は弊社で可能な同時5軸制御加工の一例をご紹介させて頂きました。
それではまた。次回更新は3/24(金)予定です。