復元・保存された東京駅丸の内駅舎を見学してきました。 | 大山たかじのオフィシャルブログ   

 先日、完成なった東京駅丸の内駅舎の内覧会に行ってきました。

明治413月着工し、大正312月開業まで、実に6年半をかけて完成した日本の近代化を象徴する鉄道の中央駅として、大手町・丸の内という日本を代表するビジネス街と共に発展してきました。大正12年(1923年)の関東大震災では被害を受けなかったものの、昭和20年(1945年)空襲により3階部分を焼失し、その後2階建てとして復旧し今日に至ってものです。今回の工事では建設時の姿に忠実に戻すことを基本的なコンセプトとして行われたということです。

特に、駅舎の南北に位置するドームは空襲時の復旧で八角形の屋根になってしまったものを建設時のドーム型に復元されております。また、ドーム内のレリーフは十二支や2メートルを超える大きな鷲の彫刻など一見の価値ある素晴らしい造形になっていました。   また、北口ドームの一角には東京ステーションギャラリーが設置されており、駅舎の歴史等が落ち着いた雰囲気の中で体感できるものとなっておりまし。回廊などの煉瓦壁には戦災時に焼け落ちた木製部分がそのままに残されております。

さらに、日没からの駅舎のライトアップは幻想的に夜空に浮き上がり感動的なものがありました。

今回の復元工事には500億円という巨費がかかったということですが、施主であるJRは駅舎部分の未使用の容積を近隣ビルに移転させる形、つまり容積を売却して資金を調達しております。新しいまちづくりの手法を使うことによって、国指定の重要文化財が保存・伝承されることが可能となった側面もあります。

丸の内と言えば日本のリーディング・カンパニーが集積するオフィス街として発展してきた地域でありますが、十数年前は土日など人通りがほとんどない無機質な街でありました。近年のまちづくりでは、官民が一体となって金融・業務機能の集積する世界都市機能を発展させるとともに、皇居や東京駅を擁する地域として、景観面や環境面、文化の香り高い新たな都市空間づくりを進めてきました。今では多くの人々が、グルメやショッピング、街歩きを楽しむアメニティー溢れる顔を持つ都市として発展しております。

東京駅舎の復元完成によりまた一つ千代田区内のランドマークが誕生したということではないでしょうか。

 丸の内にはこのほか三菱一号館もありますので東京駅舎とあわせて街歩きとグルメなどを楽しまれたら如何でしょうか。 


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