ラディスラオ・バホダ監督作品
このお話は14世紀のイタリア中部の小さな村で実際に起こったとされる民間伝承が元になっているそうです。
で…映画ではスペインの小さな村。
ある日の朝、修道院の門の前に産まれたばかりの男の赤ちゃんが置かれていました。
もうこの設定からしてウルウル度星2つ★★ですな。
修道院の12人の修道僧達は赤ちゃんの両親を探し回りますが、どうやら両親とも亡くなっているらしい…
そこで里親を探すのですが、皆貧しくて子育ての余裕が有りません。
唯一鍛冶屋の親父だけは、将来の労働力が欲しかったので自分が引き取ると申し出ます。
しかし、彼の性格が粗暴だったので修道僧の方から断りました。
結局、赤ちゃんはマルセリーノと名付けられて12人の修道僧達が育てることになります。
一方、鍛冶屋の親父はこの事を根に持って、のちに新村長になってから修道院を潰そうと画策する事になります。
彼は元々お坊さんが嫌いだったようです。
そしてマルセリーノは、12人の修道僧達に大事に育てられ5年が過ぎました。
5歳になったマルセリーノを演じるのは当時6歳のパブリート・カルボ君。
表情が豊で、ホントに可愛いですな。
足を蠍に刺された時はホントに痛そうで…
天才子役とは彼の事を言うのでしょうね。
「ママは1人もいないんだ…」
そして、同年代の友達がいない孤独なマルセリーノ坊やは、マヌエルという架空の遊び友達を作って、彼と会話しながら1人で遊ぶのでした。
いたずら盛りの坊やは、修道僧達から2階の屋根裏部屋には決して上がってはいけないと言われていましたが、ある日、好奇心から上がってしまいます。
そこには十字架上のキリスト像が…
マルセリーノ坊やはその像の痩せ細った姿を見て言います。
「お腹がすいているの?待ってて…」
彼は台所からパンを一切れ盗んでキリスト像に差し出します。
この時からキリスト像が架空の友達マヌエルの代わりになってくれます。
そして、その次には台所からパンとワインを…
マルセリーノ坊やは、相手が神様だと気づいたようです。
「手と足、痛いでしょう?」
もうここで、ウルウル度星4つ★★★★
この年齢で、人の痛みを思いやれるとは…なんて優しい子じゃ…
坊やは、その後もパンとワインを盗んではキリスト像に与え続けるのでした。
修道院の台所担当の修道僧「お粥さん」は、マルセリーノがパンとワインを盗んでは2階に上がっていることに気付いていました。
いったい誰に与えているのか?
お粥さんは、ソッと覗き見ます…
マルセリーノは誰かと話している?
彼はあるお祭りの日に、彼のちょっとした悪戯からお祭りを台無しにしてしまい、修道院を潰す格好の材料を村長に与えてしまってました。
ここは少し厳しく接した方が良いと考えたのでしょう、修道僧達は彼に冷たくしたのです。
しかし、何の悪気も無かったマルセリーノは傷付いていました。
彼はキリスト像に願いを伝えます…
「ママに会いたい…」
マルセリーノ坊やの奇跡は瞬く間に村中に伝わり、修道院を潰そうとしていた村長の画策は立ち消えとなりました。
この映画を見ていると、その昔から教会が地域社会に果たしてきた役割は多大だと思いましたね。
それは心の面だけでなく、慈善活動を通して物の面でも。
教会を中心にして、地域社会でパンとワイン(肉と血)を分かちあって来たんですな。
ちなみに『パンとワインのマルセリーノ』がこの映画の原題です。
私は昔見た時よりも泣けるシーンが増えていましたよ…
歳ですかな…(T_T)
🎉🎉🎉🎉🎉
Merry Christmas!
さわりだけですみません…(..)
ご訪問ありがとうございました。
素敵なクリスマスをお過ごしください。
私も素敵なクリスマスを、1人ぼっちでサイレント ナイト…ホーリー ナイト…( TДT)