2021年も残り4か月を切りました。

 

2021年9月現在、台湾は再び新型肺炎ウィルスの封じ込めに成功しつつあります。

 

その中で個人的に懸念していることとして、台湾の未成年者の未来のことです。

 

日本も昨年から続く、経済活動自粛により新卒採用に大きな影響が出ておりますが、

 

こちら台湾では今年5月中旬からの突然の再蔓延、警戒レベル3級(日本の緊急事態宣言よりも更に強い自粛令)が敷かれたこともあり、

 

本来就職できているはずだった方の内定取り消し、または就職活動の停止を余儀なくされました。

 

台湾は9月が新学期、新年度であり、6月は通常卒業式シーズンなのです。

 

しかし、そこに突如再蔓延の波が訪れ、授業はおろか、卒業式すらままなりませんでした。

 

現在再び感染者数、死者はほぼ0になりつつあり、台湾政府の封じ込め作戦には、

 

台湾に住む外国人として本当に脱帽です。

 

しかし、これらは様々な犠牲を払った上での成果

 

決して素直に喜べない現状なのです。

 

将来の人生設計を大きく変えなければならなくなった人々。

 

とりわけ、今年卒業予定だった1998年(平成10年/民国87年)生まれの台湾人の将来がどのようなものになるのか。

 

決して目を背けてはいけない現状があります。

 

さて、長くなりました。

タイトルの日台両国の最低時給について申し上げます。

 

これは決して東京が基準(理想)という訳ではありませんが、台湾の最低時給は未だ未だ改善が必要な状況があります。

 

例えば、

東京都の場合2021年(令和3年)現在、1時間の最低時給は1,041日本円。

対して台湾の1時間の最低時給は160元。

(台湾は日本のように各自治体毎に最低給与が定められている訳ではなく、全国一律なのです。)

 

これを、コーラで例えてみます。

 

2021年現在

日本は、500mlのペットボトルコーラは税込(8%)定価で151円。

台湾は、555mlのペットボトルコーラは税込み(5%)定価で29元。

 

これを、賃金に照らし合わせますと、

 

東京都は1時間1,041円の時給に対し、コーラは6.8本購入可能。

台湾は1時間160元の時給に対し、コーラは5.5本購入可能。

また、台湾の場、最低時給=そのまま大半の企業が設定している時給になってしまているのに対し、

例えば、東京でも1,041円最低時給はあくまで目安であり、1,050円とか1,100円とかキリの良い給与にしている企業が大半です。

いかに台湾の多くの経営者が労働者へ支払う賃金をその程度と考えているかが伺える訳です。

 

また、現在の日本はデフレ(または売価維持)が当たり前になっておりますので、実際コーラは更に安く購入が可能なわけです。

確かに台湾のここ数年の政府設定の給与上昇額は目覚ましいものがります。

私が台湾に渡った2015年は未だ1時間127元、つまりこの5年で33元も値上がりしたわけです。

 

しかし、まだまだ上昇の余地があるはず。

 

また、台湾は日本以上に少子化、晩婚化が進んでおりこのままですと数十年後には人口は大きく減少していることが見込まれます。

 

明るい未来の為にも、何か力になれたら。

 

そう思う日々です。

 

ご参考