現在、台湾は台北を中心に多くの日系飲食店が出店をしています。
今や、日系の牛丼店、回転寿司店は台湾全国を網羅し、
某回転寿司チェーン店は台湾の株式市場に上場するほどの勢いです。
すっかり台湾人に身近になった日本食。
しかし、内訳を見ますと単に日本食だから人気。
という訳ではありません。
先ず、台湾人と日本人で大きな2つの味覚の違いがあります。
それは「塩分」と「温度」です。
「塩分」
先ず、こちらをご覧ください。
日本は、世界各国と比べてもかなり塩分を接種する国です。
2010年とやや古い数値になりますが日本人は1日平均12.4g塩分を接種するのに対し、台湾人は1日10.0g。
つまり、日本人は台湾人より毎日2割以上塩分を接種しているのです。
(塩分摂取量が多い=不健康。では無いです。事実日本は世界トップクラスの長寿国です。)
「温度」
海外に行くと、日本は極端に冷たい食べ物、飲み物が多い事が実感します。
海外に行くとまず、キンキンに冷えたビールは日系飲食店以外ではなかなか見かけません。
また、氷を器に浮かべて素麵を頂く。夏の風物詩とも言える素麺。冷やし中華。冷製スープ。
共に、台湾では滅多に見かけません。
違う言い方をしますと「売れません」、、、、、
むしろ、提供する料理が冷たすぎたり、しょっぱ過ぎるとクレームになる場合も有ります。
(事実、台湾の方に支持されない塩加減、温度で提供しているお店のGoogleマップの口コミは「しょっぱい」「冷たい」というクレームの書き込みが少なくありません。)
台湾では東洋医学の「身体は温め、健康に」の概念が強く、
夏場でも火鍋屋さんの客足が衰えません。
(エアコンはギンギンですが)
温度が高い程、甘さもしょっぱさも強く感じやすいものです。
塩分と温度は長年の習慣で体質化します。
つまり簡単に変えられません。
台湾の方に「これが日本の塩加減だ」「日本ではこの温度が一番美味しいんだ」
と頑なに貫こうとするならば、おそらくそのお店はコアなファン『だけ』獲得出来るかと思います。
が、万人受けは難しいでしょう。
この2つを理解無くして、台湾での事業成功は容易では無いと言っても良いと思います。
また、日本でも地域毎に塩加減が異なるように、台湾北部、中部、南部でもしょっぱさは大きく異なります。
台湾各地のしょっぱさの違いについてはまたの機会にご紹介させていただきたいと思います。
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