Fujitaです。

ここまで様々なデザインをトレースして
きました。

いろんなパターン図形をマネすることで
CADを使っての作図パターンを理解して
きたと思います。

実際にCADを使って作図することで、
CADソフトの使い方に慣れる、CADで
できることが理解できる、書き方がわかる
ようになります。

今、図形を見ただけでどのように作図するか
ピンとこない図形でも、様々なトレースを
繰り返せば、自然と書き方が頭に浮かぶように
なります。

「あ!あの時の書き方を使える」

とか

「あの図形と似てるから同じように書ける」

と思えるようになるでしょう。

正直、今はCADの使い方がぎこちなく、
半分パニック状態で作図している。

そんな、あなたでも心配ありません。

迷いながら、悩みながら、困惑しながら
作図した図形は確実に頭に残ります。

同じ図形であれば、1回目よりも2回目
2回目よりも3回目と確実にスムーズに
書けるようになります。

同じ図形、あなたが興味ある図形でも良い
ので、繰り返し作図することが重要です。

ということもあり、今までトレースを進めて
います。

今回は、ぼくが書きたい物を選びました。

一言で言うと…

だまし絵

です。

目の錯覚を使った図形です。

一見すれば納得すると思います。

>デザイン①


遠近感のあるトンネルのように見える
と思います。

この図形を作図しましょう。



まずは、中心線を書きます。



中心線の横線から「30度」「-60度」で
中心を通る直線をひきます。



横線で平行線をひきます
一番外側の線になるので、中心から
離してひいてください。



横線と30度の交点から縦線をひき
その縦線と-60度の交点で横線を
ひきます。



今度は一番内側の線を同じように作図
します。



「等分線」を起動して、外側の線と
内側の線を選択し、線分数は「15」で
指示してください。



同様に…



残りの2辺も「等分線」で作図します。



「塗り図形」で、一番内側の四角形を塗り
一つ飛ばしで塗っていきます。

「コ」の字形になる様に、塗りたい図形の
外周を指示していきます。



これを繰り返して…



一つ飛ばしで順番に塗ります。



最初の「30度」「-60度」の線は不要なので
消去します。



最後に中心線で「ミラー複写」をすると
完成です。

今回は当分線を「15」でしたが、これを
増やせば増やすほど広がりのある図形に
なります。

最初の「30度」「-60度」を曲線ですることも
可能です。





書き方は少し異なりますが、今回の応用で
作図可能です。

アイデアひとつで面白い図形も書けるので
試してください。

デザイン②



パッと見ると普通に見える図形ですが、
どこかに違和感があります。

入り組んだ図形に見えます、その秘密は
作図すれば理解できます。



まずは縦線を一本かきます。



その直線から、「60度」「-85度」で線を
ひきます。

「-85度」の方を長めにします。



最初の縦線を「図形複写」で線の端点に
コピーします。





「60度」「-85度」も図形複写すると、箱型
になります。



「オフセット」を起動します。

オフセットは図形を全体的に指定した距離
大きくしたり小さくしたりできます。

一番正面に見える面の四角を選択します。



「オフセット」というウィンドーがでてきます
ので、そこに数値を入れてください。

「10」くらいで試して、違和感があれば数値を
変更してください。



マウスの位置によって、オフセット図が
現れる場所が変化するので、内側になるよう
マウスを移動してエンターを押します。



同様に2面ともおこないます。



最初に作図した縦線、60度線、-85度線
を「図形複写」します。



「図形複写」でコピーして、線の長さを調整
します。
60度の線と-85度の線との交点から縦線を
ひいてください。



60度、-85度の線を「図形複写」して長さ
を調整します。



「図形複写」で-85度の線を移動して、
-85度と縦線の交点に、60度の線を移動し
ます。そして、長さを調整します。



なんとなく箱型に見えるようになりました。



2ヵ所の部分で線が重なっているので、
編集します。



本来ならこのように編集します。

が、それを…



このようにすることで、本来は後ろにある
はずの柱が前にあるように見えます。
なので、柱が複雑に絡まっているように
見える。

目の錯覚を利用した図形です。

デザイン③


不思議な階段です。

ずっと登り続けられる、ずっと下り続け
られる階段です。

見れば見るほど混乱してくる図形です。



まずは縦線を1本ひきます。



その線から「相対角度線」で60度と-60度
で線を作図します。



縦線の上部でも同じ角度で線を書きます。



上部の線から「平行線」で40角を作図します。
それぞれの線から「40」の平行線をひき、
「図形接続」でつなげます。



40角の右上の辺から、「平行線」で10の線を
作図して、40角の右上の線の両端から10の
線まで縦線をひきます。



最初の40角を「図形複写」で10の線に
コピーします。



10の平行線を削除して、40角と縦線2本
を「図形複写」で右上にコピーします。



次は左です。
40角の左上の辺から、「平行線」で10の線を
作図して、40角の左上の線の両端から10の
線まで縦線をひきます。



40角を「図形複写」で10の線にコピーし
ます。



10の平行線を削除して、40角と縦線2本
を「図形複写」で左上にコピーします。



最初の40角の左下から「平行線」で10
左端から下に直線をひきます。



40角の右下を除く3辺を「図形複写」で
コピーします。
40角の左端から下にひいた直線の下部を
終点にします。



はみ出した部分をトリミングします。
コピーした3辺と縦線を「図形複写」で
コピーします。



7段の階段ができるようにコピーして
ください。



右の一番上部の40角の左下の辺から
「平行線」で10の線を作図します。
40角の下の角から上に縦線をひきます。



40角の左上の辺を、10の平行線まで
トリミングします。
不要な、10の平行線、40角の左下の辺を
削除します。



40角の3辺と縦線を「図形複写」でコピー
します。
縦線の上部を終点にしてコピーします。



6段の階段ができるようにコピーします。



重なっている所をトリミングします。
図形の左右の角から縦線をひいて、
「図形接続」で形を整えます。





面の方向の色を合わせると見た目的に
整います。
カラフルにしても面白いので、試して
ください。

デザイン④


ブロックが繋がっている形状です。
が、なぜかネジレて見えます。

全体像を把握しようとすればするほど
混乱します。

まずはベースとなるブロックを作成し
ます。



縦線を一本書きます。



「相対角度線」で60度と-60度の線を書き
ます。



交点を中心に円を書き、トリミングで
3本の線の長さを揃えます。

円は不要なので「図形消去」します。



最初の縦線を「図形複写」で60度と-60度の
両端にコピーします。



60度線、-60度線も「図形複写」で
コピーすれば、基準のブロックが完成
です。



「図形複写」で1つコピーします。
1つは作図用、もう1つは保存用で
置いておきます。

保存用は後々使用するので、邪魔に
ならない所に移動してください。



作図用のブロックの下の60度線に重なる
ように「平行線」で長い線を書きます。

左端に「2」mmの円を書きます。



「図形複写」で最初のブロック一番下の角を
支点にして、2mmの円と60度の線の左側の交点
を終点にします。



60度の平行線と2の円を消去します。

「図形複写」したブロックの-60度の線と
右端の縦線をトリミングすると、ブロック
が2つ並んでいるように見えます。



「図形複写」してトリミングしたブロックを
「図形複写」で5個コピーすれば、7個の
ブロックが並んでいるように見えます。



最後に「図形複写」した7番目のブロック
の上の-60度線で「平行線」を長めにひき
ブロックの一番上の角で「2」の円を書き
ます。



保存用のブロックを「図形複写」します。
支点はブロックの左上で、終点は-60度線と
2の円の右交点です。



今、「図形複写」したブロックを選択して
もう一度「図形複写」します。
支点は7番目のブロックの一番上の交点
終点は選択しているブロックの一番上の交点
です。



青矢印は消去して、赤矢印はトリミング
します。



7番目のブロックから90度曲がって2個の
ブロックが置いているように見えます。



右上のブロックを「図形複写」します。
支点はひとつ前のブロックの一番上の交点
終点は選択しているブロックの一番上の交点
です。



同じ作業を3回繰り返すと、「<」の形で
7個ずつブロックが並んでいるような形状
になります。



一番上のブロックの一番右の縦線の
「平行線」をひき、その下の交点で
「2」の円を書きます。



保存用のブロックを「図形複写」します。
支点は保存用のブロックの右上の交点
終点は平行線と円の下の交点です。



「図形複写」したブロックを今までと同様の
手順で下にコピーします。



青矢印は消去して、赤矢印はトリミング
します。



下のブロックを「図形複写」します。



2回繰り返すと下のブロックと繋がります。



青矢印は消去して、赤矢印はトリミング
します。



完成です。



影を付けてみると立体っぽく見えます。







線を消したり、色を変えるだけで
イメージが一変します。

あなたの好みの図形にしてください。

今回は、一見するとややこしい
形状がわかりにくい、複雑そうな図形
であっても簡単に作図できるということ
です。

複雑な図形をトレースすればするほど
一目見て書き方のポイントが解ります。

特に、今回のような目の錯覚を利用した
図形であれば、見て書き方がわかった時点
で、どうやって目の錯覚を起こしているか
も見抜けるようになります。

なので、トレースの練習をすればするほど
CADも使い慣れていくし、図形の書き方も
解るようになり、図柄の構造にも詳しくなる。

トレースは一石二鳥、一石三鳥のトレーニング
です。

ドンドン、好きな図柄を書いてください。

宿題
①下の図形をトレースしてください。



今回の宿題は困難かも知れません。

書けなくても良いので、一度チャレンジして
ください。

そして、解らない所は質問してください。

ありがとうございました。

Fujita