Fujitaです。

前回はデザインをトレースする手順を説明
しました。

思ったよりも簡単にデザインをトレースできる
ことを知ったと思います。

デザインを真似して、同じように作図するのは
難しくありません。

本当に難しいことは「自らデザインを生み出す」
という行為です。

それは、簡単ではないし、センスも必要です。
勉強してスグにできるものでもありません。

が、そのような生れつきのデザインセンスが
なかったとしても、デザインをトレースすれば
するほどセンスが磨かれていきます。

そして、トレースすればするほど、
「どのように書けばいいのか」を瞬時に理解
することができます。

なので、トレース力を磨けば磨くほど、
目の前の物質をCAD化する能力が格段に
あがります。

CAD化する能力が上がれば上がるほど、
あなたの頭の中のイメージをCAD化すること
が簡単になります。

頭の中でどれだけ素晴らしいイメージが
あったとしても、形にしなければ意味があり
ません。

誰の目にも止まらなければ、誰にも評価され
ない、誰にも共感されない、誰にもあなたの
存在がアピールできません。

が、

あなたの頭の中を形にできたとすれば、
思った事、考えた事、感じた事をリアルに
具現化して、目に見える形で表現して

世界にアピールすれば、あなたのイメージ
あなたのセンス、あなたのインスピレーション
を求めている人が出現する可能性もあります。

ドンドンとブログやSNSでアピールすれば
みんなから「イイネ」されるようになるかも
知れません。

その為には、イメージを形にする方法が必要
です。

そのツールとしては、CADは最適なソフト
です。

なぜなら「早く」「正確に」「効率的に」形状
を表現できるからです。

そんな、CADスキルを向上させるためにも
いろんなものをトレースしていきます。

今回は、幾何学模様をトレースします。

デザイン①


曼荼羅風のデザインです。
これは「円」で書かれています。

まずは円を一つ書きます。



その円を「図形複写」します。移動の始点は
円の中心を指示します。



移動の終点は、最初の円と中心線の交わる
円の上部を指示します。

そのまま2つ目の円の終点を、
最初の円と、図形複写した円の交点を
指示します。



次に、最初の円と2つ目の円の交点
次に、最初の円と3つ目の円の交点…

と左回りで一周するまで円を増やしていき
ます。



次に、「伸縮1図形」を起動して、真ん中の円
を選択します。



そして、選択した真ん中の円の内部の円弧
を指示していきます。



そうすると、基準の形状が完成します。



これを、グループ化します。

グループ化とは、複数の要素で出来ている
図形を一まとまりにする機能です。

〇グループ化
・編集→グループ→グループ化


・グループ→グループ化アイコン


「グループ化」を起動して、基準となる図形を
選択します。

一度、全てを選択します。その後、右クリック
して除外を選んでから、不要な中心線を選択
します。



エンターを押せば、



この画面が出てくるので、そのまま再度
エンターを押します。

すると、グループ化ができます。

グループ化すると、移動や複製がラクにでき
ます。

グループ化した図形を「図形複写」します。
中心を始点にします。



終点は、先ほどと同じ要領で上から
左回りで一周します。



最後に外周に円を書けば完成です。



デザイン②


家紋ですね。
同じ形状で3か所あるので、一部を作成
すれば、ミラー複写できます。



赤で区切った部分を作図して、ミラー複写
すれば作図できます。

そのために、CADにこの図形を取り込み
ます。





「塗り図形」でビットマップを選択し、
ビットマップ参照から図形を取り込みます。



取り込んだ図形に中心線をひきます。



一度、図形の外で作成してから移動します。





その中心で円を書きます。

<同心円>
・作図→円/円弧→同心円
・図形→同心円アイコン

同心円で図形に合わせて円を書きます。





「相対角度線」で縦の線から60度で線を
ひきます。



<円弧(3点)>
・作図→円/円弧→円弧(3点)
・図形→円弧(3点)アイコン



3点を指定して、図形のR部をなぞります。



円弧(3点)で5ヵ所、なぞります。



線分で3ヵ所なぞります。

全てなぞり終われば、最初の図形を消去
します。





トリミングで調整します。

<半径寸法>
・作図→寸法線→半径寸法
・寸法線→半径寸法アイコン



Rの寸法を調べます。

<角丸め>
・編集→詳細編集→角丸め
・編集→角丸めアイコン



測定した数値の近似値で指定します。



両端のRを指定します。



思った形にならなかった場合は、「UNDO」
してください。



円弧(3点)で似たようなRを作成します。

<距離寸法>
作図→寸法線→距離寸法



距離を測定します。



・編集→オフセットアイコン

オフセットでRを2ヵ所指示します。



オフセット量は先ほど測定した距離寸法
の数値です。

なぞった時の線は消去します。



<接線>
図形→接線アイコン



接線を起動して、オフセットしたRを指示
します。



直線の端点とつなぎます。



図形接続でRと直線をつなぎます。



<中抜き切断>
編集→中抜き切断アイコン

円を指定して、始点と終点を指示します。
水色の部分が残り、赤い部分が切断されます。





「塗り図形」で黒く塗ります。



中の円と外の円の色を「21の黒」に変更
して、非表示にします。



ミラー複写します。





「21の黒」を表示して、ピンクの線を
非表示にすれば完成です。



デザイン③


中心線を書き、「相対角度線」で縦線から
30度と-30度で線をひきます。



「平行線」を起動。



平行線で、10、20、30、40、50、60、70
と7本ひきます。



10、20、30、40、50、60の6本を細く
します。



「伸縮1図形」で30度、-30度の角度線で
トリミングします。



「ミラー複写」で30度、-30度線を基準に
ミラーします。



基準線の横線でミラー複写します。



「グループ化」します。



「図形複写」で上にコピーします。



横に複写します。

今回、新しい機能を色々使いましたが
使用頻度が高いツールは、今後改めて
紹介します。

また、3点円弧でなぞった図形も、キレイに
円弧同士をつなぐ方法があります。それも
今後紹介していきます。

まずは、デザインのトレースの仕方を理解
してもらえれば十分です。

宿題

① 3つのうちどれかを作図してください。

② 途中で作図できなかった部分、難しいこと
  などを質問してください。

次回は、今回の続きとして、幾何学デザイン
の後半をおこないます。

ありがとうございました。

Fujita