ただならぬ猫背故、見飽きた足下。サンダルから覗く派手な色をした爪、履き潰して黒ずみのあるスニーカー。足元にはその人の人生が見えて、電車での密かな楽しみでもあった。今日も擦り傷だらけの自分の革靴からは目を逸らし、イヤホンから聴こえるandymoriに耳を傾けた。それでハッピーエンドなんだ。