『100発100中』シリーズ(1965,1968/東宝) | Yellow Magic Carnival

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don't shoot it at people, unless you get to be a better shot. Remember?

Raymond Thornton Chandler「The Big Sleep」(1939)

人間、こんな風に


一々振る舞う事が出来たならば


或いはあんな事やこんな事を


いとも簡単に出来たならば


迚も愉快で気持ちが良いだろうな。


なんて気持ちに終始させられる


そんなシリーズが


福田純監督作品


『100発100中』シリーズだった。


勿論、主演の宝田明さん演ずる


本シリーズの主人公


アンドリュー・星野の


職業と言うか正体が


狙った獲物は絶対に外さない


且つ、成功報酬の高い安いに拘らず


一度引き受けると承諾をした依頼は


どの様な困難に苛まれようとも


そしてターゲットが


どれだけ強大且つ大物であったとしても


必ず遂行してみせると言う


文字通りのプロフェッショナルの


殺し屋であるが故に


次から次へと危険な目に


遭遇するからして


正直な話


前述した様な


甘っちょろい事は


言って居られないと言うか


言っている暇が


全くと言って良い程


無いのだけれども


仮にそうであったとしても


男であれば主人公の生き方に対して


心底憧れる事だろう。


尚、此の映画が公開された60年代は


世界中に其の瞬間が放映され


でもって現役の米国大統領が


狙撃されたと言う


非常に悲劇的な内容の


ニュースが世界中を駆け巡った


JFK事件を例に挙げる迄も無く


暗殺事件及びテロ事件が


東西関係無く頻発していた時代であり


スパイアクションの


王様or横綱であり


日本のみならず


全世界のアクション映画に


影響を与えた


『007』シリーズ同様


見る人が見たら


単なる絵空事とは


思えなかった事だろうな、と。


でもまぁ、そう言う「お堅い事」は


一旦抜きにして楽しめる


一級の娯楽作品である事には


間違いないからして


此のシリーズを鑑賞する際は


日頃の憂さを


思い切り晴らす積もりで


鑑賞為さる事をお勧めしたい。