こんばんは、おくざわ高広です。
町田市民にとっては、30年越しの悲願とも言われている多摩都市モノレールについて、検討会議からルート決定の方が届きました。
✔従来示されていた案では、
小山田緑地にトンネルを通す計画となることから、費用対効果と周辺環境への影響から困難との評価
✔今回示されたB案では、
今後の更なる開発の可能性や費用対効果という点で進めるべきとの評価
として、
新聞等においても、多摩都市モノレール延伸へ一歩前進といった見出しが出されるなど、
多摩都市モノレール延伸を待ち望んでいた人からは喜びの声が上がっています。
一方で、多摩都市モノレールを延伸する上で最も重要な周辺住民の理解を得られるのか、という懸念は大きいです。
今回発表されたルートは現道はあるとされていますが、モノレール延伸に必要な22m道路ではないので、大幅な拡幅が必要になります。
ご存じの方も多いと思いますが、道路の拡幅には、地権者との交渉はじめ、多大な時間と労力を要します。
一人の地権者との交渉が進まずに、道路の拡幅ができずに何十年と時間が過ぎていくようなケースもあります。
あまりにも長い年月を要することになれば、場合によっては多摩都市モノレールが必要ではない時代、つまり自動運転の実用化や空飛ぶ車などの新しい交通形態が登場する可能性もあります。現市長の方針では、10年後にはモノレールを通すとしていますが、今回の計画が10年でまとまるとは思えず、果たして「前進」と喜んでよいのものか、よくよく考える必要がありそうです。
この点は、都議会でも再三指摘してきました。
また、多摩都市モノレール延伸で多摩北部から町田に人が来て消費してくれるという見方もありますが、今のままでは逆の可能性も大いにあります。交通網が整備されることで、かえって人が流出してしまった都市もあります。
沿線のまちづくりが期待される、とのことですが、
多摩都市モノレール株式会社は、他の鉄道会社と異なり、駅周辺のまちづくりを行いません。
駅周辺まちづくりを誰が主体的に担うのか。
宅地開発でとにかく家が建っていくという開発は、今回の延伸ルートにふさわしいものとは思えません。
私は、多摩都市モノレール延伸を否定するものではありません。
しかし、今回の計画決定については、周辺住民との対話やまちづくりの方向性に関する議論が不十分と感じています。
交通網の整備は、とかく政治的な力が働きやすいと言われますが、今回の計画決定に政治的な力が働いていないか、それが結果的に町田の未来をせばめてやいないかと懸念するものです。
時間や場所によらない働き方の定着やインターネットでなんでも手に入る便利さは、交通利便性という魅力を相対的に下げています。
つまり、交通利便性を向上させることが選ばれる理由にはなりにくくなっています。
そのような社会にあって、町田が取るべき道は、町田のもつポテンシャル、魅力を最大限発揮するまちづくりです。
商都町田の復活、自然と便利さの融合、スマート団地再生、学生の暮らしやすいまちづくり
43万とおりの幸せがかなう町田へ。
一喜一憂せずに、よくよく市民の声を聞いて、地に足つけて取り組んでいきます。
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43万とおりの幸せがかなう町田へ。
世代交代で、町田の明るい未来を。
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