「紙運転手」の巻 | あさだたかしの『替玉、硬麺で!』

「紙運転手」の巻

先日、ペーパードライバーの

後輩作家が運転する助手席に座った。

連休中の真夜中の為、

都内道路は、ガラガラだった。

一応、私は、芸人なる前、

運送会社のドライバーをしていた。

アルミの箱付きの2㌧トラックで

東京、日野市を毎日、走っていた。

芸人になった今も、

アルバイトは車の運転で、

お給料を頂いている。

お笑い以上に、車の運転は

「プロ」級の自信がある。

そんな、プロドライバーの

私を助手席に乗せ、

ペーパードライバーの

後輩作家は走り出した。

サイドブレーキを引いたまま・・・

私と、後部座席に乗っていた

小島は、黙り込んだ。

一応、後輩は数ヶ月前に

自動車教習所で、

ペーパードライバー向けの

授業をお金を出して受けたそうだ。

車の運転に慣れたいと言う、

彼の向上心に私は、動かされ

運転を譲ったのだ。

しかし、ペーパードライバーの

助手席が、こんなに恐いとは・・・

教習所の教官は、こんな恐怖と

隣り合わせなのか・・・

後輩作家は、ぎこちない

ハンドル捌きで運転している。

私がアドバイスをする。

いつも、ダメ出しばかりされてる

後輩作家に、初めて、上から

モノを言える快感はたまらなかった。

私のアドバイスが的確なのか、

徐々に後輩はリラックスしてきて、

運転にも余裕が見られだした。

しかし、運転を嘗めだしたのか、

何も無い道で、左に寄りすぎて

左前タイヤを歩道に乗り上げたりした。

「おぃ!左に寄りすぎてるぞ!」

「前の車、信号で止まってるぞ!」

「曲がるんなら、ウィンカー出さないと!」

あやうく、大惨事に

なるところだった。

無事、目的地には着いたが、

彼はまだ、一人運転は

自重するべきだろう。

また、近い内に、

「たかしドライビングスクール」に来なさい。

スパルタで、プロ仕込みの

運転を叩き込むから。

では、最後に、車あるあるを・・・

初めて、マイカーを持った時、

まず、最初に買うカー用品は、

ワイドのルームミラーと

カーコロン。

あるある~