青味がかる濃緑色の照葉とこれぞ赤と言わんばかりの真紅の花弁が奏でる強烈な色彩コントラストが眩いドルトムントの夏花

この輝きの秘訣はドルトムントが招き寄せる虫達による適度な摘蕾


本来のドルトムントは真夏にこんなに花を咲かせたいとは思ってない

こんなに咲いてしまうのは春の花後に私が剪定するから

新梢の全てに房咲きの花芽を作ってしまうドルトムント

ただでさえ耐え難い真夏に全ての蕾が咲いてしまったら体力の消耗が半端ない・・・

咲いた分だけ肥料を上げるような育て方はしてないし、冬に有機肥料を寒肥として与える程度

消毒もせず農薬も散布しない

だから尚更、夏の開花は避けたいのが本音だろう・・・

そんなドルトムントの悲鳴を聞きつけて虫達が駆け付ける

1番の功労者はバラゾウムシ


バラゾウムシは花芽の3割程度を萎れさせてくれる

それからシャクトリムシなどの芋虫達

芋虫達は花房ごとではなく蕾を1つ1つ食べてくれる

芋虫達が食べてくれる蕾は全体の2割ほど


体力を養う葉を食べることなく、体力を奪う蕾だけを食べる賢者達


食害と言う概念を払拭して観察すると見えてくる別の世界

虫達が摘蕾してくれるお陰で残った花は養分が巡って美しい


花数が抑えられて花と葉のバランスも良くなります


虫達・・・

これからもドルトムントを支えてあげて下さいね

助けてくれて有り難う


欲深く短略的な私は真の智慧と献身の世界に気づくまで半世紀を要しました

貴方達の賢さ、健気さ、美しさ、これからも沢山見せて下さいね


虫達が守った艶々の葉っぱ、綺麗でしょ