ヴァンヴェール、直訳すると緑の風

写メは到着直後の昨年12月末

私はバカみたいに素直な部分が有り、言霊に支配されてしまう一面を自覚してる



花びらに表れる僅かながらも深く魅力的な鶯色こそがこの花の美徳なのだとばかり思い込んでしまい、この花に対して随分失礼な3ヶ月を過ごしてしまった

植え付けから約1ヶ月


厳寒期に負けず着々と生長するヴァンヴェール



この頃、ヴァンヴェールに対して最も失礼だった

生長し、株の充実と共に、花びらから緑が消えて行く


到着した頃には確かに緑を保持してた、なのに、生長するにつれて緑を手放す事が解せなかった

パンジーやヴィオラは冬色と春色を有する、迎えた頃の寒さを凌ぐ借りの姿と、最盛期に見せる本来の姿に大きな違いを持つ品種も少なくない、薄紫のヴィオラが黄色に変化したり、水色から紫に移行したり、それを慈しみ、楽しんでこそパンジーとヴィオラの醍醐味だって事を、この花に対してだけは忘れちゃってた

“緑の風”と言う呪縛に囚われてたのは私

その呪縛から解き放ってくれたのが春分の強烈な暴風


風速20メートルを超える恐ろしい風に揺られるヴァンヴェール


表地のベルベットのようなバーガンディーと裏地のシルクのようなパープル



表地と裏地の強いコントラストが織り成す複雑な美しさ


強いフリルが表地の各所に裏地を引き出してくれる


こんなに素晴らしいコントラストを見せてくれる花の美しさを名前に縛られて見失ってたなんてね

本当にバカな私

厳寒期には確かに緑が表れた、だけど、表地と裏地の色と質感の差は小さかった

寒さが和らぎ、花びらから緑は消えたけど、表地と裏地のコントラストが激しさを増した

最盛期を迎える前に名前の呪縛から解放されて本当に良かった

ヴァンヴェール、ブリーダーは芳垣航輔さん

生産者は勿論、庭人さんこと片山清美さんです