純真白無垢綿帽子



氷結、降雪、寒波

その中に身を晒すことでしか実感できない愛しさが有る


その愛しさを全身全霊で確かめたくて日の出を待ちわびる



冬は嫌いだ、寒いのは大嫌いだ、乾いた空気なんかもってのほかだ

ホントだろうか?


ホントは、私は、他のどんな季節よりも、冬を愛し、冬の創り出す光景に魅了されてるのではないか?


冬は容赦ない、冬は残忍で無慈悲で冷酷だ


ホントにそうなのかも知れないし、ホントはそんな事もないのかも知れない

世界が急変する・・・


陽光が雪を解かし、凍てついた世界を呼び覚ます


息吹く


甦る



鮮やかさと瑞々しさを取り戻す


開く、広がる、反り返る


漲る


輝きを放つ


解けるってことと、許されるってこと、ほんの少しだけ似ているような気がする

私の中には、まだ、決して解けない、いや、もしかしたら、私自身が解かそうとしない、断固たる想いが確かに存在してる

その想いを解かし、昇華させてしまうことを、どこかで怖れてるのかも知れない

でも、そろそろ、少しだけ・・・

光りの世界に解き放っても

解き放とうとする自分を許してあげても良いのかも知れないね

先ずは、厳しく辛辣な、だけど、限りなく聡明で美しい、この冬を愛しく感じる自分を素直に認めようと思う

私は、他の誰でもなく、私自身から授かる“恩赦”を願い続けて居たのかも知れないな