日経ヴェリタス 2月3日号 63面
『株式市場が海外マネー流入でにぎわう一方・・・
国内勢の売り やむにやまれず?』
海外投資家の日本株買いが目立つが、
国内勢はここぞとばかりに株を売っている。
衆議院解散が決まった昨年11月半ば以降、
国内投資家は3兆152億円の売り越し。
外国勢の買い越し額をもわずかに上回っている。
2ヵ月で3兆円も売り越すのは、
日経平均が1万8000円前後だった
2007年5月~6月以来だ。
いちばん売りが目立つのが信託銀行で、
1兆2556億円を売り越した。
年金基金の場合、
株式に何%、債券に何%といった具合に、
資産配分の比率を決めている。
株価が上昇して時価が上がると、
配分の比率に収まるように
売らないといけないのが原因になっている。
生保・損保は3630億円の売り越し。
ソルベンシーマージン比率と呼ばれる
生命保険会社の健全性を測る指標について、
2年前に株式のリスク量が2倍に引き上げられた。
つまり、同じ比率を保つには
株式を半減しなければならない。
生保は
やむにやまれず売り手にまわっている
ともいえる。
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今はまだ
外国勢の買いの勢いが続いているので
国内勢の売りを吸収できているようです。
しかし、
もう一段の株価上昇には国内勢の参加も必要で、
それは個人投資家が担う部分も大きいのかも
しれません。