あなたは、子どもの様子を見て

 

「他の子と違うような気がする。大丈夫かな?」
「もしかして…発達障害??」

 

と思った事はありませんか?

 

「どこかに相談したい!」

相談先の事で頭が一杯になると思います。
 

相談はもちろん、大切!

するべきです。

 

でも、相談した「後」のことって考えたことありますか??

相談を受けてどうなるのか、ということを知っておいて損はありません!

 

 

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​多くのお母さんからご相談いただいた内容をまとめてみました。ぜひ、あなたの生活にお役立て下さい。

 

 

発達障害かも?と思ったときどうしたらいい?

  • こだわりが強い
  • かんしゃくやパニックをよく起こす
  • もう〇歳なのに、まだ言葉がでない
  • 体がしっかりしない
  • 友達とのトラブルが多い
  • 「冗談」が通じない

周りの子は、それほどでもないのに、あなたの子だけ、こんな行動が多ければ、心配になります。

「このままで大丈夫?」
「私の育て方が悪かったの?」
「何かできることはないの?」

あなたの心配は尽きません。

まずは、この正体を知りたい!と思うでしょう。

なぜ、こんなに扱いにくいのか。
なぜ、こんなに言うことを聞かないのか。
「発達障害」なのか、どうなのか。
どうやったら「普通」になるのか?

こんな疑問が次々とわきあがってくるでしょう。
これを解決するための行動が、「相談」です。

発達障害を疑ったとき、どこに相談したらいい?

では、あなたは、どこに相談するべきでしょう?
そして、そこでは何が得られるでしょう?

 

 

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​主な5つの相談先についてお伝えします。ひとつずつ解説していきますね。

 

 

幼稚園・保育園、小学校の先生

いつも子どものことをみてくれている先生なら、きっとあなたの子どものことをよくわかってくれています。
また、多くの子どもを見ているので、あなたの子どもが他の子と違うのか、年齢相応の発達をしているかもわかるでしょう。
後述の保健センターに連絡を取るように促してくれることもあります。

小学校であれば、担任以外にも特別支援教育コーディネータースクールカウンセラーに相談することができます。
学校生活を円滑にするための、学校側の支援を受けたり、家庭との連携をとっていくことができます。
学校側が必要と感じた時は、医療機関への受診を促される場合もあるでしょう。

保健センター

保健センターは、市区町村に設置されています。

保健師、看護師、栄養士等が配置され、地域住民に対する健康相談、保健指導、予防接種や各種検診そのほか地域保険に関して必要な事業を行っています。

1歳半健診や3歳児健診も、ここが行っています。

発達相談に関しては、保健師が聞き取りをし、発達検査や医療機関につなげてくれます。
地域の母親の集まり、サークルの紹介をしてくれる場合もあります。

病院(小児精神科)

家の近くに小児精神科があれば、そこを受診するのも一つです。

薬の利用が必要と判断されれば、投薬治療が始まります。
医師の判断で、臨床心理士による発達検査を受け、診断がおります。

医師による診断書や意見書があれば、市町村の相談窓口を通して、知的障害者に都道府県知事が発行する障害者手帳『療育手帳を発行することができます。
それにより、療育や放課後等デイサービスなど公的なサービスの申し込みができるようになります。

児童相談所

各都道府県に設けられた児童福祉の専門機関です。
「育成相談」、「心身障害相談」を行っており、子どもの発達に関して相談することができます。
市町村と連携して、調査、診断、判定(総合診断)し、それに基づいて援助指針を定めています。

発達障害支援センター

都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営している、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。
発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。
(事業内容は、地域によって異なります。)

幼少期の子どもの場合

 

幼少期の子どもの場合、子どもの発達に関して相談するなら、まずは「保健センター」がいいと私は思います。

保健センターでは、保健師さんに日常の困りごとや問題を相談でき、具体的なアドバイスを得られます。
医師が在籍している場合は、医師に子どもの様子を見てもらうこともできます。
(受診ではないので、診断は下りません)

それでも、子どもの困りごとやお母さんの不安が解決しない場合は、次につなげてくれます。
療育などを受けたい希望があるなら、療育手帳の取得が必要になります。

 

発達障害の療育って何?早期療育、トレーニングを受けると、どのような効果がある?

手続きは、市町村の福祉課で行い、児童相談所と連携して手続きが行われていきます。

つまり、療育手帳を取得したり、公的なサービスを利用するときには、はじめの相談場所がどこであれ、いずれ市役所(市町村の福祉課)や児童相談所を経由することになります。(すべての機関は役割を分担し、連携をとっているから)

医師の意見書や診断書があった方が良いということであれば、病院の受診(小児精神科)をすすめられるでしょう。

診断について

ここで、診断についてお話しておきます。

小児精神科を受診し、発達検査を受けると、診断が下ります。
診断を得ることのメリット・デメリットがあることをあなたは知っていますか?

また、どこの病院でも、どの先生でも同じ診断、診断名が出るわけではありません。

診断のメリット

  • 投薬治療ができるようになる
    多動やこだわり、睡眠障害など、すぐに症状を緩和させたいときに有効です。
  • 診断書があれば、療育手帳の取得がスムーズになる
  • 療育手帳があることで、税金の優遇が受けられる、料金の割引や助成が受けられる

診断のデメリット

  • 発達障害の診断がおりていると、保険に加入しづらい場合がある
  • 診断により手帳を取得することによって、他の人に偏見を持たれる(社会的な問題)
  • 障害者枠でなく、一般枠で就職する場合は、診断が下りていることを就職先に伝えなければいけない場合がある

発達障害の診断は慎重にすべき?

糖尿病や、癌などの病気は、どこの病院に行っても、治療法は異なっても診断は同じでしょう。

けれど、発達障害はそうではありません。

同じ子をA病院に連れて行ったら発達障害と診断されたけれど、B病院に連れて行ったら診断がつかない、ということがあり得ます。
もちろん、発達検査があり、診断基準というのはあります。

しかし発達検査は、子どものその日の状態によって多少結果が変わります。
癌の診断のように、

血液検査をして「この数値から、癌の可能性が高い」
レントゲンやCT、MRIをとって「ここに腫瘍があります」

というような明確なものがありません。
子どもの様子」も含めて、医者が総合的に判断して診断することが多いです。

また、病院や先生によって考え方が違います。

「もう少し様子を見て、〇歳になったら診断をしよう」という先生もいれば、
「早く診断を出して、支援を受けられるようにしてあげよう」という考えの先生もいます。

先生も、子どもや親のメリット・デメリットを考えて診察してくれているのです。

本来、デメリットはあってはならないことなのですが、実際は上に挙げた程度のデメリットはあります。
これも踏まえたうえで、診断・検査を受けたり、手帳を取得しましょう。

 

 

 

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​では、相談をして診断をもらい、投薬治療をすれば、発達障害は治るのでしょうか?

 

 

診断が下りれば発達障害は治るのか

残念ながら、発達障害は脳の機能不全が原因なので、治ることはありません。
2020年現在の医療では、無理なのです。(未来はどうなるかわかりません。)

「薬を飲めば、治る。」という思いを持っている方もいますが、そうではありません。

薬を処方されて飲むのは、現在出ている症状をやわらげ、生活しやすくするためです。
薬の作用時間が過ぎれば、また症状は表に出ます。

ですので、発達障害は治すものではなく、『克服するもの』だと私はとらえています。

発達障害の克服方法

発達障害の克服方法は、大きく分けて2つあります。
1つは薬物療法、2つは非薬物療法

 

 

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​ではそれぞれを詳しく解説していきますね。

 

 

薬物療法

多動、こだわり、不安、睡眠障害、うつ、攻撃性…。

こうした生活に支障をきたす行動を、薬を飲むことによって落ち着かせます。
薬を飲んでしばらくすると、症状がやわらぎますので、治療による効果は速いと言えます。

これが、薬物療法のメリットでしょう。
しかし、デメリットもあります。

薬によっては、

  • 食欲の低下
  • 眠気
  • 気分が悪くなる
  • 頭痛

などの副作用が出る場合があります。

子どもにあった薬、飲み方を医師と相談して決めていかなければいけません。

また、当然ですが症状をやわらげたい期間は、ずっと薬を飲み続ける必要がありますので、薬を購入する費用が発生し続けるということもデメリットの1つです。

非薬物療法

発達障害のもう一つの克服方法が、ペアレントトレーニングやソーシャルスキルトレーニング(SST)などの行動療法、環境調整といった非薬物療法です。

療育に通うのは、この非薬物療法を受けるためでしょう。

この治療法の大きなデメリットは、薬物療法と違い、効果が出るまでに時間がかかるということです。
今日トレーニングを受けたからといって、次の日子どもができるようになることは期待できません。
毎日、毎日、丁寧に子どもに教えていって、やっと数か月後、半年後に効果が出てきます。

親子ともに、根気のいる方法なのです。

けれど、もちろんメリットもあります。
長い期間かけて教えた行動、できるようになった行動は、それ以降ずっと維持されます。
つまり、効果時間が長い、ということです。

また、薬を飲んだりしませんので、副作用もありません。薬を買う費用もかかりません。
これらが非薬物療法のメリットです。

非薬物療法は療育でしか受けられないのか

公的機関に相談し、診断や手帳を得るのは、子どもが療育やトレーニングなどを受けるため。といえるでしょう。

こだわりが強かったり、偏食の多い子、困りごとのある子が、社会的に自立し必要なトレーニングを受けるのが療育です。

私たちは気づいてはいませんが、生活していくにはたくさんのスキル(並ぶ、待つ、片付け…)が必要です。
それを、療育に週1、2回通って解決できるでしょうか?
療育で、日常生活のすべてのトレーニングができるでしょうか?

そんなことはないですよね。

やはり、子どもが一番長く過ごす場所、家庭での取り組みが大切になってきます。
療育で学んだことを、毎日家庭で実践していかなければ、スキルは身に付きません。

逆に、家庭での子どもへの接し方が適切であれば、どこで何かのトレーニングを受けるよりずっと効果がある、とも言えます。

「勇気がなくて相談できない」

「夫や親が、世間の体裁を考えて、相談に行くことを許してくれない」

「療育を申請中だけれど、数か月待たなければいけない」

「今の療育が、子どもに合っていないような気がする…。」

こんな場合も、あなたのできることはある、ということです。

ペアレントトレーニングのように、自分の行動を変えていくだけなら、子どもには一切の負担はかかりません。
環境調整は、子どもと相談しながら進めていきます。
子どもに無理強いすることはありませんので、悪影響もありません。

こうしたことは、1円のお金もかけずに、あなたが今すぐできることですので、ぜひ取り組んでいってほしいと思います。

 

 

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まとめ

子どもの困りごと、あなたの心配を相談するのは、子どもの今後の生活をより良くするためです。

先生、保健センター、児童相談所…。
たくさんの人に相談して、子どもにとって必要な支援を受けて下さい。

そして

  • 相談して、それで満足。
  • 療育を受けられるようになれば、全て解決。
  • 薬を飲めば、発達障害を治せる

こんな考えにならないように、相談した後、あなたが家庭で何ができるのか。
毎日、子どもにどう接していったらいいのか、ということにも思いを巡らせてほしいと思います。

 

 

 

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​子どものために、あなたが知識を身につけていきましょうね。

 

 

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