生前整理とかいうものを手伝った。
遺産整理ではない、「生前」である。
うちの祖母が突然断捨離にハマり、ただ捨てるんじゃもったいないから手伝えと招集されたのだ。
祖母は突然変なことを思いつきがちな人で、その度になぜか私が巻き込まれるのだが、今回も謎の理由で私に白羽の矢が立った。
いわく、「家族で一番暇で力持ちだから」。
いやいやいや、私はれっきとした会社員ですよ、しかもか弱い乙女ですよ。
そう抵抗してみたりもしたものの、残念ながら私の休日は祖母サービスに消えることとなった。
うーん、何かがおかしい。
ていうか私がいいなら素直に私が好きって言えばいいのに。ツンデレババアめ。
で、仕方なく大阪遠征した私。
変人祖母の指導のもと、不要品を片っ端からリサイクルショップに売ってきた。
力持ちが必要だというのは、膨大なコレクションを売りたかったかららしい。さんざん重労働を仰せつかった。
それにしても驚いたのは、私からは価値のわからないような変なものが意外と高値で売れることだ。
大量の古銭やら記念硬貨やら切手コレクションやらが結構な額のお金に化けていくさまは、まるで手品を見ているかのごとくであった。
世の中にはうちのばあちゃん意外にも変なものを集めている人がいるらしい。
リサイクルショップというのは面白い。
誰かが大事にしていたもの、タンスの中で長い時を過ごしていたものが集まって一種独特の気を発しているような気がする。
私には価値のわからない不思議なものたち。
貴金属やブランドものと並んで展示される大判小判になんともいえない愛しさを感じた。
集めようとは全く思わなかったが。
明石にある「おたからや東仲ノ島店」。古銭があったらうちの祖母のおたからかもしれないのでよろしくお願いします。
追記:今回の仕事のご褒美は良い値がつかなかった寛永通宝だった。なんでやねん。
http://higashinakanocho.otakaraya.net/index.html