タイトル

「てげてげて! てーげて!!」

 

 

野村英雄 37歳。

独身。

 

明るく元気な性格が取り柄のエリート金融マン。

女遊びが大好きで、37歳なのにまだ独身。

常時彼女は3人以上いる恋に仕事に大忙しの敏腕サラリーマン。

スーツをバッチし着こなし、

香水をつけ、

ワイシャツのボタンは必ず2つあける。

 

 

彼に言い寄る女性は数多。

彼にかかれば女性はスーパーの試食感覚で頂ける。

 

超プレイボーイだ。

 

 

 

 

 

 

しかし、

 

 

 

 

 

そんな彼にも悩みはある。

 

 

 

 

 

 

30を過ぎたころから剛毛になり始めたのだ。

毛根が馬鹿になったのか、なぜか彼の体は毛が多くなっていた。

さすがにここまでくると女性には不人気になると彼も思い、

決心して脱毛に行くことにした。

 

 

 

「はい、金曜の夜8時でお願いします。・・・・はいそうです。野村英雄です。」

 

彼は仕事場近くの脱毛サロンを予約した。

今回のコースは胸毛、腕毛、腿&すね毛の脱毛コースだ。

 

 

現在の彼の毛の感じはこうだ。

 

 

 

そして、金曜の夜に彼は脱毛に行った。

その後がこれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「手毛手毛てっ!!! 手ぇぇぇ毛って!!!!」

 

 

 

 

 

完。

 

 

 

 

 

 

私の名前は荒本司。


歳は35歳。


独身である。


仕事は都内の金属商社につとめている。




大学を卒業後、この会社に入ってからずっと働いている。


夢もなければ希望もない。



あるのは永遠に続きそうな空虚感のみである。


これは、彼の人生と「それ」の人生の話である。















<第1章~新規事業・・・そして・・・~>














「Hold Me Tight~♪ 大阪ベイブル~ス♪」




いつものように、上田正樹の「悲しい色やね」の目覚ましで

司は目が覚めた。


ちなみに、彼は生粋の正樹ファンではない。

しかし彼はこの楽曲のみ中2の時から聞いている。

というか、この歌しか聞かない。

ほかの楽曲は一切聞こうとしない。



友達に進められても、全く聞かない。

よくお店などで音楽がかかっている時は、しばしば店員ともめる。

なぜ上田正樹を鳴らさないのかと。


そういう時は、だいたい店員をグーパンチでぶん殴って、3針半の傷を負わせる。

傷の場所は違えど、毎回3針半の傷を負わせる。



それくらい彼は上田正樹の「悲しい色やね」が大好きなのである。





ベッドから起きた彼がまずする事はトイレで大をしながら、鉄の元素記号が

載っている図鑑を熟読する事だ。

仕事柄、金属に携わっているが、プライベートでも金属が大好きである。

だいたい、時間ぎりぎりまでトイレに座り、熟読している。

時には、どうしても白金のページが気になり、熟読しすぎてお尻を拭く時間も

無くなってしまい、拭かずに家を飛び出す事さえある。




そんな彼の口癖は


「金属はだいたいが銀色。そして銀色は冷酷なイメージがある。

・・・悲しい色やね。」


この口癖を言い終わるか終らないかくらいの時に、後ろ部分の

「悲しい色やね。」に自身で反応して、上田正樹がまた出てきて

しまったと1人勘違いを起こし、一人でにやにやしてしまうという

一部始終が1セットになって、彼の癖である。





出勤して自身のデスクに座ると、まずはメールをチェックする。

毎朝新着メールがだいたい20件ほど来ているが、そのうち15件ほどは

「月刊 金属」のメルマガだ。


月刊 金属は発行部数5冊という驚異的なワンオフ体制で作られている

雑誌である。


司は、まさにその5人の読者の一人である。

残り四人はうわさではすでに他界しているらしい。



仕事のメールの返信などで午前中は業務が終わる。

午後からはネジなどを作る町工場へ行き、自分の依頼している仕事の

進捗状況などを確認するのが主な業務だ。



この日も、お昼すぎに町はずれにある

(有)松崎金属の工場に向かった。


道中、司の業務用携帯にお客であるアメリカの自動車メーカーの担当から

スカイプがかかってきた。

この担当は日本語ができるので、しばしば司の携帯に電話をかけてくる。



「Hey ツカサ! 調子はどうだい!?」


「お世話になります。 調子はぼちぼちです!」


「No!! ツカサ! ボクが聞いているのは股間の方だ!

判断に気を付けたまえ!!」


「こ・・・股間ですか? それは何とも・・・・」


「What!? ツカサ! 股間の調子はだめなのか?」


「・・・・まぁ、使う事もないので:: 相手もいないですし」


「No!No!ツカサ!相手なんかいなくても大丈夫だ!」


「は・・・・・はい」


「来週もまたかける!股間だけに「マタ」かけるぞ!ツカサ!

はっはっはっ!!・・・・・・ガッシャーン!パリパリーン!」


担当者はいつもこの面白くないシャレを言って、おそらく皿的な

物を電話の向こうで全力で数枚割って、いきなり電話を切る。


ツカサはしばしば戸惑うのであった。。





営業車を走らせる事、小一時間。

ようやく松崎金属についた。


工場につくと、社長の松崎が打ち合わせ室のソファに

座っていた。



「お世話になります。荒本です」


「おお。よく来たね。」


「お話って、何ですか?昨日電話で言っていた。」


「金属の話だ。」


「は・・・はい。」


「実は・・・・」

そう言うと、松崎は少しこわばった顔になりながら、話を続けた。



「君はケイ素という金属をしっているかね?」


「はい。元素記号Siの金属ですね。」




*ケイ素*


常温・常圧 で安定な結晶 構造は、ダイヤモンド構造 比重 は2.33、融点 1410 °C (1420 °C)、沸点 は2600 °C(他に2355 °C、3280 °Cという実験値あり)。ダイヤモンド構造のケイ素は、1.12 eV バンドギャップ (実験値)をもつ半導体である。これは非金属 であるが、圧力 静水圧 )を加えるとβスズ構造に構造相転移 する。このβスズ構造のケイ素は金属 である。周期表 においてすぐ上の元素は炭素 だが、その常温常圧での安定相であるグラファイト構造 は、ケイ素においては安定な構造として存在できない。


何やらややこしい物質だか、

要は圧力を加えると金属になる物質である。

半導体などに広く用いられている。




「そうだ。ケイ素だ。私は、ケイ素について重大な発見をしてしまったのだ。」


「重大な発見?」


「そうだ。もしかしたら産業をひっくり返す事の出来る発見かもしれない。」


「ど! どんな発見なんですか?」


「・・・・・え? 言わないよ。」


「え??」


「言わないよ。」


「えぇ?」


「ん?」


「いや、言って?」


「ん??」


「あははは。そうだな。・・・・・でも無理」



「えぇぇぇ!? 何で? じゃあ何で今日呼んだの?意味わかんない!」


松崎と司は友達同士のような会話になっていた。





「まぁそう答えを急ぐな。」

松崎は言った。


「ちょっと君に試してもらいたい事がある」


「は・・・・はい?」

司はよく理解できなかった。



「まぁこの話は長くなる。 今お茶を入れさせよう・・・・。」


司の頭の中は混乱でいっぱいだった。

松崎の言っている事がわからない。

しかし、松崎が「何か」をたくらんでいるのは理解できた。

それと、こういう状況でも上田正樹は司の頭を離れる事は

なかった。。。



水曜日の昼下がりの出来事である・・・・・・・・・











続く











INBOU.



最終章「日はまた昇る」








忠雄はまたサニーに「あなた」と言ってしまった。


サニーは忠雄に近寄り、すごいスピードで忠雄の鼻のてっぺんを触り

ながら


「ツルッツルの鼻先!!」

と2回叫んだだけだった。



「あなた」と呼ばれた事に対する仕打ちはその程度の拷問で終わった。



「能書きはいいんだ! 今すぐここで愛撫しろ」

サニーは緊迫した表情で忠雄と恵美に言った。



「さっきやったばっかりなので、体力が持ちません;;」

忠雄は恵美に代わってサニーに言った。



「あぁぁん!! ざけんじゃねぇ! そんな事言ってる場合じゃねーんだよ!」

サニーは声を荒げて言った。

こんなサニーは珍しい。




「ご・・・!5分! 5分だけ待ってください!!」

忠雄はサニーに懇願した。



「わかりました。5分待ちましょう。」


そう言うとサニーは玉が取れて無くなったけん玉をポケットから取り出し、

あたかも玉があるかのようにエアけん玉を始めだした。



その、何とも言えないシュールな絵面に、忠雄と恵美は自分から5分休憩を

申し出たにもかかわらず、5分間もこのエアけん玉を見せられると思うと

とてつもなく長い拷問の時間に感じてしまい、5分休憩を申し出た事を

すぐに後悔するのであった。







「さて、 そろそろ5分が経過しました。お二人とも、エネチャージ完了でしょうか?」
サニ―は二人にそういって、また愛撫を強要したのであった。


二人は、先ほどにも増して、傍観者がサニーだけということもあり、

深く、強く、愛し合った。





この部分は、グロテスクな表現が含まれるため、刻銘に描写ができないため、

イラストでイメージをご覧ください。














そう、恵美と忠雄は言葉では表現できないほど愛し合った。

その結果、INVの指数は2998INVを記録した。









「お二人はまさに奇跡の組み合わせです。これで明日のテロに打ち勝つ事が

できるでしょう。」


サニーはそう言って話を続けた。



「作戦の内容を説明します。」

「まず、犯行の予定時刻は明日の正午。」

「ネットワーク電波はおそらく北海道(敵のアジト)から照射されます。

東京へ向けてです。」

「我々は、この施設の屋上からネットワーク電波を照射し、テロ電波を迎撃します。」




「つまり、作戦の時間は正午という事ですね?」

忠雄はサニーに聞いた。


「その通り。明日の正午にここの屋上からお二人には愛撫を行っていただきます。」


「私なりに作戦をイラストイメージで書きます。こちらのホワイトボードをご覧ください。

そういうとサニーはホワイトボードに向かい、ペンで何かを描きはじめた。









「と・・・・・遠すぎる。 フカン視点にも程がある」

忠雄は心の中で思った。


サニーはイラストを描き終えると、ご満悦な表情で

話を続けた。






「今日はゆっくり休んで明日に備えてください。

明日、未来はあなた方の手にかかっております。」



「あの、私そろそろ生理になりそうなんですが」


「シャラァップ! そんなの血まみれお構いなし!!」

サニーは恵美の発言を一蹴りした。



「恵美ちゃん、今日はとにかく休もう。」

忠雄は恵美にやさしく語りかけた。






そうして、二人は寝室に移動し、明日に備えて休む事にした。

時刻は、午後9時すぎだった。



しかし、そんなプレッシャーの中で寝れるはずがない。

忠雄は、目を閉じたままなかなか寝れないでいた。


何時か時間もわからない頃、部屋の外の廊下で何やら

物音がした。


「ごそ・・・・ごそごそ・・・・・」



物音は継続的に続き、5分程度で鳴りやんだ。




忠雄は恐る恐る部屋のドアを開けて廊下を見た。

すると、何か廊下の中央が少しだけ濡れていた。

近寄ってみてみると、少し白濁した液体がこぼれていた。

さらに、その横にイギリスの首相の物であろうバッジが落ちていた。



「あの野郎。またのん気に自慰してやがったな。」

忠雄はイギリスの首相を軽蔑した。

いや、もはやイギリスの首相はなんで首相をやっているかわからないくらい

常人では理解できない思考と性欲の持ち主だった。

忠雄だけではなく、まともな人間からは軽蔑されるに違いないだろう。







そうこうしているうちに、忠雄は一睡もできずに翌朝を迎えた。


いよいよ、作戦のときだ。






「おはようございます。島田様。」

「おはよう。島っち。  ぬ~~ん」

総理とサニーが会議室で待っていた。



忠雄と恵美は会議室で最終のミーティングを行った。

どうやら、ネットワーク電波は12:00ちょうどに発射

しなければいけないらしい。

誤差が数秒でもあれば迎撃はできないらしい。



「今日、我々は決してテロに屈してはならない。」

総理が真面目な表情でそう言った。

*左手には食べかけのチュッパチャップス(コーラ味)を持って。



「わかりました。何とかできる限りの事は行います。」

忠雄は総理に言った。



「そういえば長谷川くんを見てないけど、まだねてるだぬん?」





そういえばそうだ。

今朝から一度も恵美ちゃんを見ていない。

おそらく、寝室にいると思うのだが、忠雄は少し不安になった。



「僕が行ってみてきます。」

忠雄はそう言うと、長谷川の寝室に向かった。





「コンコン! コンコン!」

何度ノックしても恵美から返事はなかった。




忠雄は恐る恐るドアノブに手をやると、ゆっくりとドアを開けた。







「!!!!!!!!」





誰もいない。

恵美ちゃんが消えている!

ベッドには誰も寝ていなかった。


何かの見間違えかと思い、忠雄はベッドに駆け寄った。

すると、1枚の紙切れがおいてあった。
















衝撃の告知だった。









忠雄は急いでその手紙を総理に手渡した。








総理はその手紙を受け取り、目を通した。





「・・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・」




しばしの沈黙の後、総理が口を開いた。



「う・・・・・うぅ・・・・・・」

「なんていい娘なんだ・・・・・・」



総理は、まさかの手紙に感動していた。

そんな事態じゃないはずなのに、

かなり感動して大粒の涙を流していた。




「総理!そんな場合じゃないと思うんですが!」

「このままでは作戦が決行できなくないですか!?」



忠雄は総理に問い詰めた。







「え? よゆーだよ。」


「はい?」


「こういう事もあろうかと、プランBを用意していたよ。」


「プ・・・プランBですか!?」

忠雄は驚いて尋ねた。


「そう。代役の人間は12時少し前に到着するよ。」


「それは、どんな人なんですか?!僕はその・・・初対面の人とはあまり

すぐ打ち解けれないのですが::」


「心配いらないよ。誰よりも男性の気持ちがわかる逸材だから。」

総理は意味深に言った。


「すいません!教えてもらえませんか!それが誰なのかを!」


「やだぬ~ん!初見が大事だぬ~ん!」



総理はそう言って忠雄の申し入れを断固拒否した。

仕方なく忠雄は代役という人の到着を待った。



11:50


まだ代役は来ない。




11:56


まだ代役は来ない。

あと4分しかない。

さすがに忠雄は不安になり、サニーに言った。


「すいません!代役の方はまだですか! 僕だけでも屋上に

行った方がいいと思うのですが!!」


「そうですね。島田様は代役の到着を屋上でお待ちください。」

サニーはそういうと、忠雄を屋上に案内した。



11:58

忠雄は屋上について、ズボンを脱いで待機した。

外はキンキンに冷えて、自分の一物が50%くらいの

小ささになってしまっていた。





11:59

代役はいよいよ来ない。

かなりやばい。



11:59 20秒

北海道の敵アジトより、ネットワーク電波発射の報告あり。




11:59 35秒

代役はいまだ来ず。



11:59 45秒

代役はいまだ来ず。

(施設内に到着すらしていない。)



11:59 57秒


「すいません!もう待てません! 僕一人でもなんとかします!!」

と意気込んで忠雄が手コキを一所懸命始める。



12:00

東京の各地の電気製品や交通網が一斉にシャットアウトされ、

首都機能がマヒし始める。

おそらく、敵のテロ電波が東京に到着した模様。




12:05

日本の株価急落。

極度の円安進行 1ドル=2200円まで急落。



12:07

日本、世界に向けて国家非常事態宣言を発令。



12:15

日本各地の原発で施設が制御不能に。



12:30

アメリカ大統領が声明を発表

「ニホン オワタ。 マジデ オワタ。」










12:55













「来たー!!!ついに代役が来た!! 島っちお待たせ!!」

総理が興奮気味に言った。



意気消沈した忠雄は、ゆっくりと代役がいる方へ振り返った。




「この人が代役だよ!」

総理が指刺した先にいたのは




































だ・・・・・ダンカンだった。







「いやぁ~環七が混んでで、どうにもこうにも・・・。」

ダンカンはそういって忠雄の前に登場した。


「どうも。ダンカンです。」


忠雄は唖然として口もきけない状況だった。


























「島田忠雄の手記より」



ダンカンが来たときはびっくりした。

しかももう遅刻して日本はどうにもならない状況だった。


まさか代役が男性・・・・いやダンカンだったとは。

これは政府の陰謀です。

私は政府に騙された被害者です。


私は殺人犯ではありません。

日本を救うために、同性であるダンカンさんと愛撫を行い、

タイムオーバーにもかかわらずまっとうに作戦を遂行しようと

努力しました。


そんな私が刑に処される意味が、3年たった今でもわかりません。

せめて、死刑以外に減刑を希望します。



私は今でも被害者です。

私は何も悪くありません。

国は私をどうするのですか?

答えてください。


私は無実。

お前ら全員どうかしている。










2015年、東京の精神病院で起きた無差別殺人事件の犯人

島田忠雄。

当時重大な精神疾患で幻覚などを見ていた患者であった島田が

同じ病棟の患者を大量殺害した事件である。


彼の手記からもわかるように、

彼の犯行動機は不明だ。

何を聞いても政府に騙されたの一点張り。


そもそも、島田は入院する前は無職のフリーターであり、

長谷川恵美という女性へのストーカー容疑での逮捕歴がった。

また、薬物も乱用しており、その幻覚による作用で、

自分の中で政府の陰謀に巻き込まれたという事実を作り上げ、

意味不明の発言を繰り返すようになったのが入院のきっかけ

である。





2019年、東京オリンピックまで開催1年とせまったこの年の暮れに、

島田被告は13階段を上り、絞首刑にて天に召された。






















おわり。