絆「次世代に伝える将棋の心」 | 女流棋士 高橋和の「将棋の森@kichijoji」

絆「次世代に伝える将棋の心」

昨日は大泉図書館で将棋講座を開かせていただきました。


大人と子供合わせて50名!ありがたい限りです。


最初にミニ講座で「上手な詰まし方」をさせていただいたのですが、


子供たちが手を挙げるのが早い早い! 正直びっくりしました。


その後9面指しの指導対局。半分でも25局、はい、そのくらいは


1時間でこなしたような気がします。


「勝利者賞は色紙です」というと、子供たちは目の色を変えて


向かってきます。私はその向かっている姿勢がとても大好き。


たとえ前ににんじんがあったって、頑張ろうとしている姿勢は


とても大切なように思います。


結局色紙は4枚用意していったのですが、1枚だけお渡しすることに。


なんと私のうっかり王手見逃し。。。(さすがに9面もあると、うっかりもあります)


でもそれでも勝ちは勝ち。 嬉しそうに色紙を持って帰っていただきました。


「大泉では将棋教室があるのですか?」と図書館の方にお伺いしましたが、


特にはないらしく、ではなぜこれだけの子供たちが集まってくれたのかが


とても気になりました。もちろんありがたいことですし、嬉しいこと。


でも誰かがまとめ役になって率いてくださり、その地域に根付いてくれることを


切に願います。



講座が終わった後、私は一路日本橋へと向かいました。


スペシャルトークショー 絆 ~次世代に伝える将棋の心~ へ。


私の世代ならば夢のような「島研」メンバーによるトークショーです。


この生ける伝説の棋士たちのお話を間近で聞ける機会があるなんて


思ってもみませんでした。会場は満員。うなずけます。


普通、将棋のイベントと言えば将棋盤がつきものですが、


このイベントには将棋盤はなし。 純粋なるトークショーです。


2時間にも及ぶものでしたが、子供たちは騒ぐことなく、耳を傾けていました。


トークショーの後は、会場で将棋かるたのデモンストレーションをさせて


いただきました。 笑い声や、真剣なまなざし、必死に取ろうと


前傾姿勢になっている姿、とても嬉しかったです。




私が出産後、引退の時に目標に掲げた「子供たちへの普及」の


第一歩のチャンスを与えてくださったのは、「島研」主催者の島先生です。


「子供の教室、しかも全く知らない子供たちへの教室を始めるのですが、


講師になってくれませんか?」とお声をかけてくださいました。


そのきっかけがなければ今の私はなかったと思います。


また、ぴょんぴょんしょうぎや将棋かるたを作ることもなかったことでしょう。


なので、私にとっても島先生は恩人のお一人です。



今回も出来上がったかるたをお送りしましたら、すぐにご丁寧な


お葉書を頂戴しました。 将棋の先輩としてはもちろんですが、


人生の先輩としてもたくさんのことを教えてくださりとても感謝しています。