今回はSUR-RON LIGHT-BEE のブレーキ周りのカスタムについて紹介します。
LIGHT-BEEの前後サスペンションはマウンテンバイクのダウンヒル競技用を流用しているので、当然ながらブレーキ周りもマウンテンバイク用の流用となります。
マウンテンバイク用と言ってもコースによっては時速100km/hに迫る速度からフルブレーキングや急斜度の斜面等、一般道ではありえない過酷なコンディションであるダウンヒル競技用となるので、十分な制動力を発揮します。
しかし、マウンテンバイクと比較すると3倍近い重量の車両となると、街乗りレベルでは問題無いですが、クローズドコースなどでのハードな走行となると、物足りない場面が出てくるかと思います。
そこで、比較的手軽にブレーキの強化を図れる方法を紹介します。
その前に注意点です。
- 手軽とは言ってもブレーキ関連の強化、カスタムは一歩間違えると重大な事故に繋がりますので、専門の知識・技術を持ったバイクショップ等に依頼し、ご自身で行う際は自己責任でお願いします。
- この記事を参考にされて当店以外で作業を実施し発生した事故等に関して、当店は一切の責任を負いません。
オートバイに乗られる方でブレーキ強化と言って真っ先に思い浮かぶのはブレーキパッド交換かと思います。
当然マウンテンバイクも例外ではなく、ブレーキパッド交換が最も手軽な方法になります。
LIGHT-BEEシリーズの場合、自転車のコンポーネントで有名なシマノ製の4ピストンブレーキキャリパー用が流用出来ます。
レジンパッドであるH01A、D03S、メタルパッドであるH03C、D02Sが使用できます。
特にH01AとH03Cはヒートシンクがパッドに装着されているので、冷却性能も高そうです。
実際にH03Cとノーマルとの比較を行っている海外のサイトもありますが、ノーマルより制動力が高いようです。
他にも何社か対応した製品(シマノ互換)を販売しているようです。
次に思い浮かぶのはマスターシリンダーかディスクローターの交換かと思います。
中には「ブレーキホースだろ!」と思われた方も居るかと思いますが、マウンテンバイク用のブレーキホースの場合、色々とややこしい問題(自転車用故の問題)ので割愛します。
オートバイの場合、ディスクローターよりもマスターシリンダーの交換の方が比較的安価にできるイメージもありますが、自転車の場合は前述にある通りちょっとややこしいので(オートバイ屋さんであれば問題ないのですが・・・)、ブレーキディスク交換に関して紹介します。
LIGHT-BEEシリーズのブレーキディスクですが、前後とも外径が203mm(8インチ)のディスクが使われています。
こちらもマウンテンバイク用と言いたいのですが、実はリア側のみ専用品となり、取り付けネジ径やPCDが異なるので、マウンテンバイク用が流用できるのはフロントのみとなります。
従来のマウンテンバイクでは203mm(8インチ)が最大径だったのですが、昨今のe-MTB等の登場等により、更に制動力が必要となり220mmと言ったサイズが登場しています。
有名なところではイギリスのホープテック社やドイツのマグラ社等で販売されているのですが、今回、当店の展示試乗車にホープテック社製の220mmディスクを取り付けました。
当然ですが、外径が17mm大きくなるので、そのままではブレーキキャリパーが当たってしまいます。
そこで、径が大きくなった分だけキャリパーを移動させる必要が出てきます。
海外のサイト等では市販のスペーサーなどで位置を調整している者も見掛けますが、同社から専用のアダプターも販売されているので、一緒に購入しました。
この二点でも8,000円前後で揃います。
ノーマルディスクと比較・・・
こう見ると径も大きくなり、一応フローティングとなるので、ノーマルよりは効きが安定するかと思われます。
しかし、ノーマルディスクも色々と考えらている部分があり、厚みがMTB用として標準の1.8mmから2.0mmに増していたりするので、その違いがどう出るか楽しみです。
この継ぎ接ぎ感が気に入らないと思う方も居るかもしれませんね。
見た目的にはそれほど大きく変わった感じがしない様な・・・。
この仕様で18日のイベントに持ち込みますので、ノーマルディスクの試乗車と乗り比べて頂くと言うのもありかもしれませんね。
その他、SUR-RON e-ダートバイクで質問等がある方、可能な限りお答えしたいと思いますので、遠慮なくお問い合わせください。
高橋レーシングサービス ホームページ ⇒ https://www.takahashi-rs.com/