【5分でできる】「証拠がないから無理」と思っている人へ。

証明する義務は、実はあなたにありません


前回まで、私が勧誘された経緯と疑問に思った点を書きました。

 

そもそもクラウドワークスで勧誘していること自体規約違反なのにそんな業者が約束を守るとはとても思えないという話です。

 


今回は、少し違う話をします。

あなた個人の返金とは別に、「みんなでやると効く」ことがあるという話です。

私はこれを知るまで、こう思っていました。

  「稼げるって言われたのに稼げなかった。
   でも、それが嘘だったっていう証拠なんて、私には出せない」

  「私一人が何か言ったところで、何も変わらない」

この2つ、どちらも間違いでした。

※以下は私が調べた範囲の内容です。個別のケースについては消費生活センター(188)や専門家にご相談ください。


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■ まず、一番大事なところ

「受講生の平均月収は◯万円です」「◯%の方が収益化しています」

こういう説明を受けた人は多いと思います。私も言われました。

では、それが本当かどうかを証明する義務は、誰にあるのか。

私はずっと「疑うなら疑う側が証明しないといけない」と思っていました。

だって私はそのスクールの生徒と接点もなく、コンタクトも取れない。

だから、証拠を持っていない自分には何もできない、と。

逆でした。

景品表示法という法律に、こういう仕組みがあります。不実証広告規制といいます。

  サービスの効果や性能に関する表示について、消費者庁長官は、
  期間を定めて、事業者に対し、その表示の裏付けとなる合理的な
  根拠を示す資料の提出を求めることができる。


  事業者が資料を提出しない場合、または提出された資料が合理的な
  根拠を示すものと認められない場合、その表示は不当表示とみなされる。

  (景品表示法7条2項)

もう一度書きます。

【「稼げます」と言った側が、その根拠を証明する義務を負います】
【出せなければ、それだけで不当表示として扱われます】


しかも、認められる根拠のハードルは低くありません。客観的に実証された内容であること——つまり試験や調査の結果、または専門家・専門機関の見解や学術文献であること。そして、表示された効果と、その資料が実証している内容が、きちんと対応していること。

社内で作ったスプレッドシートを見せる、では通りません。


◆ だから、あなたに必要なのは証拠ではありません

必要なのは、「私はこう説明された」という事実を、消費者庁に伝えることだけです。

証明はあなたの仕事ではない。そこから先は、行政が事業者に対してやります。

「証拠がないから無理だ」と思って何もしていない人が、たぶんいちばん多い。私もそうでした。その前提が違います。


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■ 3つの窓口。役割がぜんぶ違います

ここ、混同しがちなので整理します。

 【消費者ホットライン 188】
  目的:自分の返金・解約
  あなたへのリターン:直接ある(あっせん等)

 【消費者庁の情報提供フォーム】
  目的:行政処分につなげる
  あなたへのリターン:直接はない

 【適格消費者団体】
  目的:不当な契約条項の是正
  あなたへのリターン:直接はない

188は自分のため。消費者庁は次の人のため。ここを分けて考えてください。

そして、両方やってほしいというのが、この記事で言いたいことです。


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■ その1:消費者庁への情報提供(5分)

インターネットから、匿名でもできます。

消費者庁のサイトに「景品表示法違反被疑情報提供フォーム」があります。「消費者庁 景品表示法違反被疑情報提供フォーム」で検索すれば出てきます。

勧誘の方法そのもの(クラウドソーシングサイトからの誘導、断りにくい状況での契約など)については、別に「特定商取引法違反被疑情報提供フォーム」もあります。両方に出して構いません。


◆ 何を書けばいいか

「文章が思いつかない」で止まる人が多いと思うので、書き方の型を置いておきます。難しく考えなくていいです。事実を並べるだけです。

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 【事業者名】
 株式会社◯◯(サービス名:◯◯)

 【いつ】
 ◯◯年◯月頃

 【どのように勧誘されたか】
 クラウドソーシングサイトで◯◯の案件に応募したところ、
 オンライン面談に誘導されました。面談は当初、作業手順の
 説明という説明でしたが、途中からスクールの勧誘に変わりました。

 【説明された内容】
 ・「受講生の平均月収は◯万円」と説明された
 ・「◯ヶ月で月◯万円を達成している人がほとんど」と説明された
 ・「今だけモニター価格」として◯万円の割引を提示された
 ・(言われたことを、覚えている範囲で箇条書きに)

 【実際はどうだったか】
 契約金額は◯◯万円でした。受講期間◯ヶ月で、私が実際に得た
 収入は合計◯円です。説明された実績の根拠について尋ねましたが、
 示されたのは◯◯のみでした。

 【手元にある資料】
 契約書、募集要項のスクリーンショット、LINEのやりとり

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これだけです。5分で終わります。


◆ 先に言っておきます。返事は来ません

これは知っておいてください。がっかりしないために。

消費者庁のフォームには、はっきりこう書かれています。個別の民事トラブルの仲裁や助言、あっせんには対応していない。提供した情報についての見解、調査の経過、調査結果への問い合わせには一切答えられない。

つまり、送っても音沙汰はありません。

「意味なかったのかな」と思うと思います。私も思いました。

でも、そうではありません。行政処分は、こうして集まった情報の蓄積から始まります。1件では動きません。同じ事業者について何件も集まったときに、初めて調査対象になります。

あなたの1件は、単独では何も起こしません。でも、それが積み上がる場所に置かれることには意味があります。

だから、返事が来ないことを前提に、送ってください。


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■ その2:消費生活センター 188(これは自分のため)

局番なしの188。「いやや」です。

こちらは、あなた自身の返金・解約のための窓口です。相談は無料。

そして、もう一つ役割があります。ここでの相談内容は、PIO-NETという全国のデータベースに記録されます。

同じ事業者についての相談が各地から集まると、それ自体が行政を動かす材料になります。あなたが自分のために相談することが、そのまま統計に乗ります。


◆ 「もう解決したから」「金額が小さいから」と思っている人へ

それでも相談してください。

すでに返金された人、途中で気づいて契約しなかった人、少額だった人。全部、記録される価値があります。

「私はもう終わったから」で黙ってしまうと、その1件は存在しなかったことになります。


◆ 何を話せばいいか

前にも書きましたが、これだけで通じます。

  「オンラインスクールの契約のことで相談したいです。
   仕事を探していたら勧誘されて契約したのですが、
   話が違うので解約したいと思っています。」

相談員は毎日こういう相談を受けているプロで、あなたを責めることはありません。


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■ その3:適格消費者団体

あまり知られていませんが、これも使えます。

適格消費者団体は、内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体で、不当な契約条項に対して差止請求ができる権限を持っています。消費者機構日本、消費者支援機構関西などが代表的で、全国にあります。
中途解約の「返金不可能額」に入会金を上乗せしている条項のようなものは、まさに彼らが是正の申入れをする対象です。

各団体のサイトに情報提供窓口があります。契約書の条文という「動かない証拠」があるので、こちらは体験談より通りやすいと思っています。


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■ なぜ「みんなで」なのか

正直に書きます。

一人でやっても、たぶん何も起きません。

行政は、1件の申告では動けません。リソースが限られているからです。同じ事業者について、複数の窓口から、複数の人が、同じ内容を伝えたときに、初めて優先順位が上がります。

逆に言うと——人数さえ集まれば、個人では絶対に届かないところに手が届きます。

裁判は費用がかかります。時間もかかります。証明責任もこちらにあります。

でも、行政ルートなら、証明責任は事業者側です。そして費用はゼロ、時間は5分。

これほど非対称な戦い方は、他にありません。


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■ 最後に、たぶん一番の壁について

ここまで読んで、それでも動けない人がいると思います。私がそうだったので、わかります。

理由はこれだと思うんです。

  恥ずかしい。

騙された自分が情けない。人に言いたくない。もう忘れたい。

私もそう思っていました。この記事を仮名で書いているのも、正直に言えばその気持ちが残っているからです。

でも、消費者庁のフォームに書くのは、あなたが誰かを名乗る必要のない、事実の記録です。誰もあなたを見ていません。誰もあなたを責めません。

そして、これだけは言わせてください。

あの面談で契約してしまったのは、あなたの判断力が低かったからではありません。断りにくい状況を作り、判断する時間を与えず、限定感を演出する——そういう技術を毎日使っている人が、相手だっただけです。

同じことが今日も、誰かの面談で起きています。

その人に届く方法が、あなたの5分の入力です。


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■ 今日やること(チェックリスト)

 □ 188に電話する(自分の返金のため。最優先)

 □ 消費者庁「景品表示法違反被疑情報提供フォーム」に送信(5分)

 □ 消費者庁「特定商取引法違反被疑情報提供フォーム」に送信(同じ内容でOK)

 □ 契約書・募集文・LINE履歴のスクショを保存(消される前に)

 □ 分割・ローンで支払い中なら、信販会社に「支払停止の抗弁」を
   申し出る(最優先)

 □ この記事を、同じ状況の人に転送する

最後の項目が、実は一番効きます。

読んで終わりにしないでください。5分です。


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私はまだ解決していません。この先どうなったかも、そのまま書いていきます。

読んでいただいて、ありがとうございました。


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本記事は筆者の体験と、公開されている法令・行政資料に基づく調査をまとめたものです。法的判断ではありません。個別のケースについては、必ず消費生活センター(188)または弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。