ども、こんにちは!
フリーライターのsimbaです。
これをお読みいただいているみなさんは、どちらにお住まいですか?
東京ですか?東京ではないけれど、関東地方?
それとも、それ以外のエリアでしょうか?
人口1億2600万人の国で、東京都には1300万人が住むらしいので、なんと国民の1割以上が住んでいるということになります。
いやあ、凄まじいですね!
人口が凄まじく集中するエリアに東京にお住まいのみなさんは働いたり、学校へ行ったりして日々の生活をされている訳ですが、それだけ多くの人が居るということは、それだけ「色々な人」が居るということです。
気の合う仲間、頼れる先輩、かわいい後輩、好きな人、好きだった人、仕事の同僚、得意先の担当者、少しイヤミな上司...などなど。
知り合いじゃない人も当然たくさん住んでいて、通勤電車で見る美人な女性、いつも慌てて乗り込んでくる男子学生、憂鬱な顔をしながらリュックを前に抱える若いサラリーマン、いつもスマホゲームをやっている中年のおじさん...といった感じの、「知り合いじゃないけれどもよく見る人々」も、あなたのそばでたくさん暮らしています。
言い方を変えれば皆さんは、
「いつも人にまみれている」
わけです。
多くの人が居るということは、それだけ人の影響受けやすい状況なんですよねー。良い影響ばっかりだったらいいんですけど、なかなかそうもいかず、自分の知った人や知らない人から「うっ!」となるような、「グサッ!」となるような、イヤな気分にさせられる事も多いですよね。何せ人が多いもんですから。
そんな時あなたはこう思うわけです。
「何だかつかれちゃったなぁ」って。
そんなどんよりした気分で帰りの電車を降り、駅からヨロヨロとした足取りで歩いて家に着き、スマホやパソコンでインターネットを見たときに、こんな言葉が飛び込んでくるわけです。
「まだ東京で消耗してるの?」
あなたはその言葉にドキッとして、
「東京じゃない場所に住んだら、こんなにツラくないかも」
と思ったことがあるのではないでしょうか。
この言葉は、プログ界のトッププレイヤーであるイケダハヤトさんの著作・ブログタイトルです。この言葉に触れたあなたは、イケダハヤトさん自身も東京ではない地方で住んでいるということを知り、いよいよ、
「東京やめよっかなあ」
モードに入りだすのです。
でも、ちょーっと待ってくださいね。深呼吸しましょう。地方都市に住む立場から、ぜひ言っておきたい事があります。
あなたはとんでもなく便利な所に住んでます!
最寄りの駅から歩いて10分くらいじゃないですか?
ちょっとした買い物をするために行けるコンビニは5分以内じゃないですか?
夜中12時をこえた時にフラっと飲みに行きたくなって、歩いて行ける飲み屋さんが何軒かあるんじゃないですか?
マニアックな志向のあなたでも、満足できるような珍しい映画をスクリーンで上映している映画館があるんじゃないですか?
雑誌で見た魅力的なイベント。その会場はあなたの家から1時間以内で行けるんじゃないですか?
全てのことが、自分の手の届く範囲にあるんですよ。これって、どれも地方都市では難しいんですよねー。
「深夜のアルバイトが集まらないから、深夜営業をストップしたい」という、コンピ二のニュースがあったのを、記憶されてる人も多いと思います。
けれど、東京に住んでいて「深夜開いていないコンビニ」ってあり得ないですよね。
だから、そのニュースを見たあなたはこう感じたはずなんです。
「なるほどねー。東京以外ではそんなことになってんだ。」
自分の暮らしている東京で、「24時間営業じゃないコンビニ」なんてあり得ないから、「テレビの中の出来事」としてサラっと聞き流し、すっかり忘れてしまったと思います。
しかし、地方都市にはリアルに存在するんです。深夜11時〜早朝5時に閉店するコンビニが。
そんなコンビニには入り口の自動ドアに、次のような張り紙がしてあります。
「当分の間、深夜23時から早朝5時までの営業を停止し、実証実験を行います。」
「実証実験」なんて、いかにも日本人らしい持って回った言い回しで、「実証実験後には24時間営業を再開」しそうなニュアンスですが、恐らくそれはないでしょう。なんて事はない、「今後、23時〜5時の営業は止める」と言ってるのです。
夜中に見ていたテレビやウェブサイトで「おつまみ特集」のようなご飯テロにあってしまい、「ちょっと何か食べたいなあ」と思い10分ほど歩いてたどり着いたコンビニが閉まっていたら?違うコンビニは、さらに10分歩かなければならないとしたら?
飲み屋さんなんて、自宅から歩いて行ける所になんか、ありゃしませんよ。飲み屋街は住宅地とは別の場所にあります。しかも、12時くらいにクローズしてしまう店が多いですよ。
ハイセンスでマニアックな映画って単館上映の場合が多いですが、その「単館」は大抵東京です。悔しいです!
魅力的なイベント・ライブは近年特に「東京オンリー」の開催が増えてます。ええ、観たいイベントは新幹線に乗ってでも行きますとも!
つまり、地方に住むということは、「東京と違うモノを消耗をする」ということです。
もっと言うと、欲求を満たすコストが跳ね上がるんですよ。
欲求を満たすコストが低いって、自分を魅了してくれる刺激的な事が手に入りやすいってこと。
ミネラルウォーターってナチュラルでマイルドで、身体に優しくて飲みやすいです。でも、暑くてどうしようもない時、炭酸飲料が欲しくなりませんか?「シュワーッ」とした泡で、ノドを刺激したくなりませんか?東京ってそんな炭酸飲料みたいだと思うのです。地方都市に暮らしていても「シュワーッ」としたい時が突然やって来るんですが、あるのはマイルドなミネラルウォーターだけなんです。「シュワーッ」と出来る東京は素晴らしい!
「シュワーッ」っと出来るんであれば、刺激的でいられるのであれば、「人まみれの人疲れ」はそのコスト。ハイリスク・ハイリターンは世の習いです。
「住めば都」という言葉。その言葉の背後には、何%かのあきらめが入っています。あきらめと引き換えに、あなたが手にするモノは何ですか?
「人に対する消耗>欲求に対するコスト」
となった時にはじめて、「地方に住む」ということを考えるべきです。そこからでも、全然遅くありません。
僕も年に何回か東京へ行きますが、東京に行ったらやりたいプランはいっぱいありますよ。
まずランチに築地へ行き牛丼を食べます。築地で「牛丼」というのがいいんですよ!美味しい牛丼屋さんがあるんです!変化球のようでいて、中々コレが隠れた王道だったりする。
ランチを食べ終えたら、六本木に移動して、現在森アーツセンターギャラリーで開催されている「バスキア展 メイド・イン・ジャパン展」へ。夕食までの数時間をかけて、ゆっくりと現代アートの異端児の作品を堪能します。
バスキアを見た後は、六本木をぶらつきながら夕食に何を食べるか考えます。イタリアン?フレンチ?和食?「無いものがない」街ですからね、思いつきで食べたいモノを選べるんですよ!麻布十番あたりまで、足を伸ばすのもいいですねー。
そのあたりで夕食を食べたら、食後のお酒を楽しめる店は、近くに必ずあるはずです。ワインもよし。ウイスキーもよし。日本酒だって、たくさん取り揃えた店、きっとあります。
楽しく時間を過ごしていたら、あと数時間で夜が明けそうな時間になんて、すぐになってしまいます。店を出て人気のほとんどない、少し白みだした空を見ながら、ゆっくりと夜の散歩なんて最高です。乃木坂を通り過ぎて、坂道を上り新宿方面を目指します。アポイントで、時間にリミットがある時に登る坂ってあんなにしんどいのに、時間のしばりが無くゆったり登る坂は、坂の上の風景を想像してワクワクするもんです。新宿御苑に着く頃には、副都心のビルの谷間から朝日が見え出しました...。
どうです、いい時間でしょ?!
東京に住んでいたら、こういう事が今日や明日にでも出来るんですよ。
素晴らしい!!
地方に住んでいたら、これと同じような体験をするのは不可能です。この体験をするには地方に住んでいようとも、結局東京へ行かなければならないんです。
この僕の「東京妄想ブックマークプラン」を読まれて、「そういうことは、もうさんざんやったしなあ」とお思うのであれば、東京以外で住むことを少しずつ考えるタイミングだと思いますし、「あー、久しくそういうことをしてないなあ」と思うのであれば、東京に住み続ける理由は十分過ぎるくらいありますよ。
東京の代わりになる街はありません。
それじゃあ、また!