抱っこひものなかで子どもが寝てる。
ぼくは寝顔を眺めながら、
寝息を聞きながら、
子どもの体温を感じる。
この子が寝ているだけで、
ぼくは幸せを感じる。
この子は寝ているだけで、
ぼくを幸せにする。
同じようにきっと、
ぼくも寝ていただけで、
親を幸せにしていたのだろうと思う。
そしていつかこの子が親になって、
きっと体験するだろう同じ瞬間を想像する。
自分に向けられた眼差しを知るのは、
子どもに同じ眼差しを向けたとき。
愛することを通して、
ひとは愛されていたことを知る。
受け継がれるものと引き継がれるもの。
受け継ぐことは引き継ぐこと。
そんなことをつらつらと想いながら、
飽きずに子どもの寝顔を眺めています。
高岸新晴(たかぎしよしはる)でした。