ふと無価値感を感じた。
自分に出来ることなんて何もない気がした。
自分の生命に価値なんてない気がした。
人生を生きることに
なんの意味があるんだろうと思った。
そしたらiPhoneが鳴った。
嫁さんから写真が送られてきた。
四歳の娘の写真だった。
新しく買ってもらったのだろう、
オモチャのネックレスをつけていた。
自慢げで満面の笑みの娘が写っていた。
写真をみたら涙がこぼれた。
ついさっきまで、
この世界で一人ぼっちでいるような気がしてた。
でも、
写真を見たとき、
娘のことを想い、
その写真を撮る嫁さんの姿を想い、
その嫁さんに抱っこされていただろう、
一歳の息子のことを想った。
愛するひとがいることを思い出して、
愛してくれるひとがいることを思い出した。
家族に会いたくなった。
会いたいと想うひとがいる。
それだけで人生は素晴らしいと思った。
これを読んだあなたが幸せでありますように。
おわり。