勝ち誇って好き放題に暴れまくったスサノオは、罰を受けて追放され、地上に落とされました。
大分反省した事でしょう。
歩いていると老夫婦が泣いていて理由を
聞くと
「娘のクシナダヒメが今夜ヤマタノオロチ(八岐大蛇)に食べられてしまうのです。8人の娘がいましたが7人食べられてしまって最後の1人のなのです。」
というのです。
だったらオレが助けてあげよう!
そしてクシナダヒメをお嫁に下さいね!
と、策を練ってヤマタノオロチを退治します。
十握剣(アマテラスに噛み砕かれて女神になったのでは⁈どうも十握剣は一つの剣の固有名詞ではなく、一般的な剣の呼び名のようです)で、ヤマタノオロチの尾を切ると刃が欠けてしまい、見ると大きな剣が出てきました。古事記では「都矣刈の大刀(つむがりのたち)」とされていますが、日本書紀では「天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)」とされています。
スサノオは、この剣をアマテラスに献上し、アマテラスは受け取りました。仲直りのしるしですね。
後に、 アマテラスが孫(アマテラスの勾玉から生まれた男神の子供のニニギノミコト 天皇家の祖)が地上に降りる時に授けた三種の神器の一つがこの剣です。草薙の剣と呼ばれるようになったのは、もう少し先です。
三種の神器の刀剣は仲直りの証なのです。
反省したら行動で示す。
弱い者を守る為に力を使い闘う。
勝ち誇らないで感謝し捧げる。
日本人の刀剣=武力を扱う心が進化していったという事がわかります。
そして必ず女性が出てきますから、女性への愛があってこそ武力は「守る力」「愛の力」になる、という事も含まれているかもしれません。
こういう神話の背景があって、刀剣というものは武器という道具ではなく、それ以上に扱う精神が大切である、という事になっていったのではないかと思います。
なお、ヤマタノオロチに関しては、こんな解釈もあります。
