編集者時代の一番嬉しかったことを一つ。

 

 

私は前述した通り「芦原会館」という空手連盟に所属していた。

 

 

編集者として作っている雑誌は空手雑誌なので芦原会館の記事が特集されたりもするのだが

芦原会館の特集は必ず売り上げが良い、ということだった。

 

世界的に支部がある大きい組織ということもあるが

なにより「空手バカ一代(大ヒット漫画)で有名な芦原英幸が作り、二代目が継いでいるというヒストリー」や

芦原会館の「技術(サバキ)」というものに興味を持っているファンが多いからではないか

とのことだった。

 

これは嬉しかった。

 

編集者時代は多忙を極め芦原会館には所属できていなかったが、どこか誇らしげに思えた。

 

 

そして嬉しいことに私が入社したということもあり

芦原会館の特集を組もうという展開に!

 

編集長が社長に話をしてなんと総本部のある

愛媛県松山市に出張で行けることとなった。

 

東北出身で北海道の支部だった私からすれば

自費ではいけない憧れの場所だったのでものすごく高揚した。

 

 

しかしこれはプライベートではなく仕事

気が緩まぬよう

芦原会館人間ではなく雑誌編集者として愛媛へ向かった。

 

飛行機を利用し

ワクワクを必死に抑え込みながらいざ総本部へ

 

写真でしか見たことのない憧れの場所

 

待合室に何気なく貼ってあるポスターひとつですら興奮していると

 

ついに二代目芦原英典館長がいらした。

 

 

私はこれまで審査会でしかお会いしたことがなかった

 

一門下生が、いきなり編集者として対面する

 

編集長には私が芦原門下生であったことは隠して仕事をさせてほしいと頼んでいた

 

あくまでも素知らぬ関係を演じなければ仕事ができないと思ったからだ。

 

 

そんな緊張感を持ちながら二階の道場へと向かうと

 

 

ふと館長が私に向って一言、、、。

 

この言葉には度肝を抜かれた。

 

 

 

続く

 

⇓ その時の取材の雑誌 ⇓

 

 

 

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