聖しこの夜のプレゼント ――。昭和45(1970)年12月、日本橋三越 による 三越のクリスマス情報 なる新聞広告。

Xmasを控えた 各家庭のサンタさん に向けて、これでもかと 魅惑のおもちゃ が紹介されている。そんな中、つい「欲しい!」と感じてしまったのが左端の ケロヨン バクショーパチンコ(電池付きで1,760円也)だ。
玉が入ると ファンファーレ が鳴り響き、さらには ケロヨン君 の声で「当たりだヨ~」と叫んでくれるらしい。知らない人はケロヨン君の声を可愛らしい声、今でいう“アニメ声”だと思ってしまいがちだが、さにあらず。新井勢津朗 が演じていたケロヨンの声はかなりの ダミ声 だった。

昭和の商店街で 八百屋さん や 魚屋さん、あるいは電車の 車掌さん が張り上げていた、あの手のダミ声に近い。偏見まみれかつ勝手なイメージだが、パチンコとも相性が良いはず だ。児童玩具としてのパチンコでなく、もっとリアルな 場末のパチンコ店 のイメージで…。
そんなオヤジ声で「当たったヨ~」なんて言われた日にゃ、たまらん。バクショーどころか、なんだか コーフン すらしてしまいそうだ。