2014/09/06 | たかがい恵美子オフィシャルブログ「やりがい、いきがい、たかがい。」Powered by Ameba

2014/09/06

昨年末、東北地方に定着して医療にあたる医師養成のための医学部を、東北地方へ1校に限り新設することが認められ、復興庁、文部科学省、厚生労働省の連名で、その基本指針が示されました。

5月末までの希望者の中から設置審への申請者を選定する審査が行われ、この8月末に結果が公表されました。

それらを受けて。設置審査に向けた準備が始められていることと思いますが、新しい医学部が設置審査を経て開学し、医師を目指す学生を受け入れ、学年進行にあわせた所定の教育水準が満たされて卒業生を排出すること。そして卒業生が医師国家資格を取得し、2年の卒後臨床研修を終えて専門医となり、地域に定着するようになること。その時までを見通すと、今から11~12年ほど先になります。

いわゆる2025年問題の真っ只中に、復興の象徴的な存在となる働き盛りの地域医たちが、東北各地に根を張って、新時代型の地域診療を展開しはじめるときがくる…。

ロマンあふれる長期計画が、いよいよ動き出すわけです。

人口減少の加速する中で、震災による深い痛手を負った東北の命を守り、東北のふるさとの再建をリードする担い手たちを育てる仕事です。

無理なく無駄なく着実に、目的が達成されるよう、私も微力ながら息長く、サポートを続けてまいります。

9月に入ってすぐの第二次あべ改造内閣の誕生にともない、大きく人事が動きました。私も4日付けで、厚生労働大臣政務官を拝命しました。

このため秋以降の業務については、いろいろと組み立てを工夫しなければなりません。

とくに女性の健康の包括的支援に関しては、時機を逃さずこの秋内に結果を導くため、しっかり態勢を固めておくことが必要です。大胆にしかし丁寧に、準備を進めてまいります。

そして週末の今日は、奈良県橿原市にお邪魔してきました。

女性の社会参加や自己実現・人生設計について考える場合には、その前提として、女性は生涯を通じて女性ホルモンの変動の影響を受けながら暮らしているという基本認識を共有することが大事ですね、といった話もさせていただきました。

その中で、職場への女性の定着促進策を考える上での一つのモデルとして、看護職の離職について触れました。すると会場からは、望んで看護職として働くことを辞めた人もいるよね、という指摘がありました。

たしかに、免許を持っているからといって、すべての看護職が働く意思を持っているとは限りません。しばらく休む方や他のことをしたい方もあります、といったやり取りがありました。

ここで、果たして“働く意思の有無”を厳密に測れるのかといえば、働く意思には主観的要因、周囲の環境要因、職場の労働環境、雇用条件など様々な事柄が関連しますので、なかなか難しい課題。

その一方で、少し先には現在の就業数に加えてさらに50万人を増やさなければ、日本の看護現場が動けなくなると推計されています。

ですから実際は、多様な就業形態を提案し、有資格者一人一人に働いていただける労働環境を整えることで社会保障の担い手を維持することが、これからますます有効になると考えられています。

看護職というと、いまはまだ24時間365日の交代制でフルタイム勤務のイメージが強いかも知れません。しかし数年後には、その働き方が大きく変わっているかもしれません。

施設にこだわらないフリーランス型や、特定の専門分野に特化した役割発揮やテレワーク型など、従来の枠組みを超える試みがうまれてくるかもしれません。

いずれにしても、次なるアイディアが出てくるのは現場から。現場の声を反映させてこそ、広く活用できる施策が構築されていきます。

明日は大阪へ、地域で活動する方々のお話を聞きにまいります。