各停

尊い命、生活基盤、故郷の風景…。平穏なる日常を一瞬のうちに奪われた恐怖は、国内のみならず全世界に、暗く深い傷跡を残しています。

一年後となるこの日を迎えるにあたり、東日本大震災で被災された皆様に対し、改めて衷心よりお見舞い申し上げます。

豊かな故郷を取り戻し次代へと引き継いで行けるよう、これからの日々を精一杯、被災者の生活再建と日本の新興のために尽くしたいと考えております。

追悼の場では口々に‘辛くて声も出せなかった’‘この一年をどうやって過ごしてきたのか信じられない’といった言葉が交わされていました。

惨劇の渦中でそれに立ち向かうため、これまでは、哀しいとか辛いという感情を言葉に出すことすら難しかったのかもしれません。

これからは、苦しいときにはそう言えるよう、周囲の環境を整えていくことが重要となってきます。激しく憤る気持ちや無力感に苛まれる状態を一人きりで苦しむのではなく、誰かと共有しともに乗り越える仕組みを充実させることが求められています。

また、被災地に腰を落ち着けて、被災者と生活をともにし、じっくりと並走を続けていく人員を確保し継続的に活動できるように整えることを、提案したいと思います。

暮らしの場では、なかなか改善の兆しを実感できず、もどかしさに駆られることもあるかもしれませんが、事態を打開していくため、小さなことでも着実に問題を解消しようと努める粘り強さ・辛抱強さを失わないよう、支え合って行きたいものです。

復興への道程は、これからです。ともに歩んで参ります。