梅の香

ぽかぽか陽気に見守られて、町から町へ。

車が走り出すとつい、鼻がぴくぴくします。

くんくん、くんくん。

ほのかに、梅の香りが漂っているのです。

抜ける風のなかを見回すと、どこの庭にも、見事な梅の花が咲き誇っていました。

新しい季節の始まりが、ここにある！そう感じました。

雪深い地域におりますと、春の兆しを知るのは、雨だったり、カミナリだったりします。

しかし最もホッとするのは、フキノトウを目にしたときだったように思います。

冷たい地中の水を吸って、ようやく芽吹いた黄緑色の小さな蕾は、とてもかわいらしく、たくましく、生命力に溢れています。

だから…。

たかがいは小さな頃、フキノトウや福寿草を見るのが、とても好きでした。チューリップも、大好きです。
北海道をはじめ、山間部では今日も雪が続いたのですよね。

それでも、こよみはもう３月です。

北海道や東北、北陸には恐らく、梅や桜よりもっと雪国らしい‘春の兆し’が訪れているのではないでしょうか。

その地域ならではの春。

もうそろそろ、そういう時期がきたのだと感じています。