天ぷら | たかがい恵美子オフィシャルブログ「やりがい、いきがい、たかがい。」Powered by Ameba

天ぷら

自分の食生活について、考えることはありますか?

食材、調理法、栄養バランス、カロリー、食リズム、食べ方、噛む回数…。

毎日繰り返す行為ですから、とくに気にしたことはないという方も多いでしょう。

家にいれば、時間と財布と冷蔵庫の中身などに応じて、卵かけご飯とみそ汁とか野菜炒め、煮込みうどんなど、ささっと出来立ての、しかも温かい食事をとることが多いですね。

しかし外回りが続きますと、その「あたりまえ」が変化します。

メニューは「定食系」に偏りがちとなり、刺身、天ぷら、煮物、茶わん蒸しなどのおかずが定番となってきます。

ちょっと油気が多く、贅沢ですね。

たかがいは最近、この贅沢な食事の度にハシが止まります。

それは「天ぷら」をいただくとき。

天ぷらは、ほとんどの場合、大きな大きな衣をつけています。

名前はみな同じ「天ぷら」。

しかしそれらの食感は、サクサク、カリカリ、モチモチ、フワフワと、みな個性的。

そして、揚げ油の原料、揚げるときの温度や時間によって、風味も違うようです。

天ぷらをいただくときに、たかがいが考えているのは、素材の味が活きているかな、全体の調和はどうかな、ということです。

料理は、食べる人に幸せを運ぶもの。そう思うものですから、見た目の豪華さもさることながら、品物としてのそれを確かめたくなるのです。

もちろん、天ぷらは大好きです。

その天ぷらの価値を認めているからこそ、単に揚げたての熱々かどうかということではなく、仕上がりを確かめたくなる。

…ところで、最近はますます政治家のテレビ登場が増えました。

親近感があっていいと思う半面、この方々は生活者の悩みを知り、自らもその苦しみを味わったうえで、他者の暮らしを守るために必死で汗をかくのだ!という気構えや真摯さを持ち続けているのだろうかと感じることがあります。

「天ぷら」は奥が深い、日本独特の味の芸術品です。

一人一人の持ち味を存分に活かし、調和のとれたコミュニティができていくといいのですが…。

パフォーマンスが過ぎると、本来の持ち味はおろか、そもそも何をやろうとしているのかすら、わからなくなることもあります。

何のために公の役割が必要とされているのか?

それは、綺麗な服装で、御身を安全圏内に隔離したうえで、他人事のように見果てぬ夢を語ることなのか?

否。

我こそ力なり!

不特定多数にむけて、そう発信するからには、それに足るだけのたゆまぬ研鑽を積み、それこそ身をとして駆ける姿を貫いてほしいもの。

暮らしが崩壊した後で、信じたあなたがいけない!といわれても、亡くしたいのちを取り戻すことはできませんし、生活再建は容易じゃない。

普段の生活で、何気なく味わっている温かいご飯とみそ汁、ありあわせのおかず。

華麗なパフォーマンスはないかもしれないけど、期待を裏切らないものたちこそが、日々の安心と安全を支えている強い味方なのだ!と思っています。

見た目は大事かもしれない。わかりやすさも。

けれどもそれは、中身が詰まったうえに上乗せされてこそ、いっそう輝くように思います。

よいものの価値を高めるためには、見せ方を工夫することも重要。

三連休のど真ん中、鹿児島空港にて、天ぷらをほお張りながら、考えています。