外食で冷え症の食療薬膳のつづき


冷え症の食療薬膳というテーマのお話での出席者には調理をされない殿方もいらっしゃるので、外食での冷え症の食療薬膳の提案をさせていただきました。

 

冷え症の主な症状は四肢と腰の冷え、痛み、寒がり、疲れ、顔面が白っぽい、陽虚が最も大

きな原因で、血虚と気滞による血瘀によるものも多く、合わさって現れることもあります。

 

 

いつかの京都で、いただいたにしんそば。

 

にしん(食味食性/甘温・帰経/脾、以下同様)温中、補気、補血、活血

そば(甘微寒・脾胃大腸)理気、消積、開胃、止帯

ねぎ(辛温・肺胃)解表、通陽、散寒、健脾

唐辛子(辛大熱・心脾胃)温中、散寒、消食、開胃、化湿

 

冷え症がみられる時、食事には身体を温める温熱性の食物を選び、調理方法としてはスープ、粥、蒸し物、煮物、揚げ物が好ましく、薬味や香辛料を加えると一層、身体が温まります。

身体を冷やす寒涼性の食物は熱を加えて調理すると、冷やす作用がいくらか緩和されます。

 

おなかを温め、気と血を補い、血の流れをよくするにしんをメインの具材とし、気を巡らせるそばは寒性の食物なので温かくして、薬味のねぎや卓上に置かれた唐辛子をとりいれると、にしんそばは陽虚(特に脾陽虚)、血虚と気滞による血瘀に起因する冷え症の食療薬膳になるかと思われます。