歌丸さんの「桂歌丸  正調語り」を読んだ。「にっかん飛切落語会」という伝統のある落語会での歌丸さんの“まくら“だけを切り取り、出版されたもの。

六代目円楽さんのあとがきによると、“まくら“とは、噺家が高座に上がるとまずはお客様との距離を埋めるために、“つかみ“と呼ばれる強力なネタで興味を持たせるところのことをいい、

それで、最初のつかみから、その日の話題と世情、さまかなところへ話題を持って行きながら、本文に近づけていく導入部分のことを指す。

時代を、遡って行くのか?テーマに持って行くのか?お客様の想像力を知らず知らずのうちに本題の落語の内容に誘って行くとのこと。

さすがに、伝統芸能、時代が変わっても変わらない部分がしっかりあり、だから昔の落語を聞いても、見ても楽しい。

さて、この本、面白い“まくら“が満載なのだが、円楽さんや談志さんの話題がよく出てくる。

“つかみ“に関して、歌丸さんと円楽さん(以前は楽太郎さん)とは、長年にわたって連携プレーをしていたとのこと。

円楽さんが高座で前に出て、「今日のお客様はお幸せで、、、歌丸の最期の高座を見るかもしれません」と、ふり、

歌丸さんが「え〜、ただ今は、腹黒い人が、わたくしのことをなんだかたくさん言っていたようでございますが、お客様に申し上げます。来週の『笑点』から、あの人には座布団を一枚もあげません」

なんとも、絶妙な掛け合い、懐かしなぁ、歌丸さんの笑点、病状の中花に管を入れて、一宮の文化会館で落語を聞かせてくれて、大笑いした思い出がよみがえる。

やっぱ、落語は面白い‼️
出来れば、生で見たい。
そして、“まくら“も楽しみたい。

最後に一人さんの天国言葉
愛してます
ついてる
うれしい
楽しい
感謝してます
幸せ
ありがとう
許します