お久しぶりです。ブログに設計案や作業内容をまとめる時間を取ることが難しいため、ここ半年ほどは都度、ツイートで記事内容を小出しにしていました。今後もそのようにするつもりです。
このたび、検索にヒットしやすく、情報の提供としてはツイートよりもブログのほうが優れていること、また自分でこれまでの作業内容をまとめるためという理由から、ブログ記事として自身のツイートをまとめてみました。
現在はタイトル通り、納得できるブースト圧(0.6~0.7)を確保できています。もちろん軽二輪申請も済んでいます。次回は「スロットルボディを他車種、CBR250R(MC41)のものに換装する話」になる予定です。
以下、本文です。わかりやすいよう各ツイートに番号とタイトルをつけてあります。
1.タービン縦置き失敗
タービンの縦置きですが、ハチャメチャにダメでした。 どこかの工業所がSR400の縦置きターボやってたが、オイルが下がるのはどう対処したのか・・・ (とくに縦置きという記述はなかったが、完成品の写真では縦置きで設置されていた)
2.没案、側方排気
注釈:法律的にマズそうなので、公道には出ませんでした。
成り行きで側方排気(!?)になったが、冷静に考えてここからどうすればいいんだ このままだとNA直管よりは静かだが、十分にうるさい
3.没案、側方排気2
角度ずらしてあるのはキャブヘッドに合わせたからです pic.twitter.com/eoGMgANq2h
— 高田泰 (@38770_TKD_TIE) June 25, 2022
4.側方の穴を塞ぎ、後方排気を目指すものの
少しでも排気が後方へ行くように半エビ管でガスガイドを作ってみたがダメ! ちなみに先日ツイートした超硬スワップ自在錐(元木工用)はうまくいきました 1枚目の穴の精度のとおりです。
5.ブーストについての考察
(前述の自作サイレンサーについて、以下ツイート)
音はいいけどブーストは全然ダメでしたね〜
相対的に言うなら半分、絶対的に言うなら-0.2
exポートからタービン、つまり一次排気はこれ(自作サイレンサー)をつける前後で変えてないからこれが悪さしてる 抜けが悪くて二次排気圧が高く、タービンがうまく回っていないと思われる
したがってこれは今の排気口を塞いで側面から排気するようにして、ガスの流れをストレートにして、このチャンバー(自作サイレンサー)の役割は消音に限ってしまおうかなと思う 排気はストレートで出てくるけど、音は後ろ側の空間で減衰されるという構造(もちろん触媒はあります)
整理のために書いておくと、NAであれば単純に、
マフラーの抜け=大流量=高回転仕様
マフラーの絞り=大流速=低回転仕様
とある程度単純だが、
ターボであれば排気を①排気ポートからタービン:1次排気
②タービンから大気:2次排気 のふたつに分けて考える必要がある。
現在の仕様ではブーストの開始が高回転であるため、より低回転でブーストさせることを考える
①は実用回転数(低)でタービンを回すために大流速、つまりパイプの絞りが必要
②はタービンを回した後の排気の圧力が逆流してタービンの回転を邪魔しないように、排気の大流量化、つまりパイプの拡張が必要
と思われる(全て仮説)
今回ブーストが下がったのは、前のようなブーストがかかる領域がより高回転側、レッドゾーン以降に移動したということなのではないかと予想できる
6.ブーストについての実験
本日、排気口にテープを貼って簡易的に排気面積を絞り、二次排気圧を上げ、二次排気流速を大きくしてみたが、よりブースト圧は下がった。ほかの条件は同一なので、やはり二次排気圧を下げる=2次の抜けを良くする方向が正しいと思われる
軽ターボ(単室220cc)のインジェクタの流量はだいたい単室200cc~250cc/min らしい そこまで気にすることはなさそう NAだけと現にグロムなんかは単室125に対してインジェクタの流量は90cc/minだし メーカーチョイスでは必ずしも単室容量=流量ではなさそう 当然である 全く意味の違う2値なのだから
意味は違うがこの2値はおおまかに近い範囲にあることも事実
純正状態で存在し、M6 1.0のボルトで蓋をされていた、オイルラインの端を、ストックしていたユニオンボルトM8 1.0に合わせてタップを立て、湯温センサ用のオイルラインを新設した オイルラインを分岐させた訳だが、ここからタービンへ導くなど、油圧が下がりそうな用法は避けるべきである。
油温センサの場合はセンサそれ自体がオイルラインの端末となり、オイルを元のラインに戻す圧力を生むため可能と判断した カムシャフトにスプレーするラインだからここの油圧が下がるとえらいことになる どこでも油圧が下がったら大事だけど 何より純正状態で分岐できる穴があったのが驚き
油温センサは純正では対応する「ネジ穴」にねじ込むボルトである訳だが、ネジが切ってあるからといって必ず対応するナットに入れなければいけないというわけではないこと
9.隔壁式は多分ムリ
もう一個パイプ型の正統的サイレンサも作ってツインサイレンサ仕様にする必要がありそう ブーストのための排気効率と消音、そして二輪車ゆえの限定されたスペースを考えるとこれくらいしないとダメそう 多くの車種の純正サイレンサの消音方式である「隔壁式」を導入するととたんにブーストがかからなくなるので、どうしても「ストレート式」の消音方式を選択せざるをえない
10.マサラ
右出しマフラーが気に入らなかったし、タービンまでの排気パイプも詰めが甘いので、全て作り直すことにした
半自動でエキパイを作る
13.exポートからタービンのパイプ完成
ハマったア!
14.四輪で言うところのフロントパイプ完成
注釈:ジャバラ部分が用途に合わず、負圧に負けるので没にしました。
ユニオンボルト(バンジョーボルト)というのは規格が素直でなく、M8のスタンダードがp1.0らしく、M8P1.25のタービンオイルインレットに適合しないため、アマゾンのM8P1.0のユニオンに1.25のダイスを切り直して使っていたが、もちろん強度不足であるため、本日折れた
ホースニップルも規格はインチであるため、メートル規格はスタンダードでなく、キタコのM8 1.25があるくらいだった 私のセンスとしては汎用、スタンダードのもの以外は使いたくないが、m8の一般ボルトに貫通穴を開けるのも面倒なので買った
前提として流用元車種の純正部品のユニオンボルトは車体番号がないと買えませんでした
注釈:こののち、スロットルボディ換装の段に、肉厚が十分にある直径6mmの"パイプ材"にダイスでネジを切って同じ用を足すボルトを作成しました。
17.しれっと解決していた白煙
こんなにしっかり考察して、結果としてはシリンダヘッドにある、排気に新気を混ぜるための空気穴に、ヘッドとヘッドカバーの仕様の違いでフタがされず、ヘッドのオイルが排気ポートに垂れてただけなのくそおもろい これがオレなのよ
引用ツイート
高田泰
@38770_TKD_TIE
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125のピストンはボアB52.4に対してハイトH(全高)37と某、155のそれはB58.5H37と某 200はB65.5に対してH35.5だった BとHの比率を計算するまでもなくこれは首振りしますわ どう研磨してもシリンダーに傷が入ってオイルが燃える理由が今日わかった
アクチュエータを無効化するバネ学部かっこよくないか!?
エキパイを作るにあたって便利な事実 ・設計と同径の塩ビ管で試作すると楽だし安い ・↑のため、設計は配管規格に限るとよい (といってもほぼ鉄パイプ、ステンパイプ、塩ビパイプで規格は共通、鉄配管で30Aがないくらい) ・角度をつける部品は試作から完成品につけるものを使った方がよい
なんだか今日の精度はすごいぞ!
適当なエアフィルタ(1080円)にいい感じの缶(250円くらい)をかぶせて雨天対応にした これを付けると吸入空気量が減って適切になるようで、始動がセルのキュル1発になった 上のホースニップルはブローバイガス還元用(ニップルとナットで300円くらい?)
二輪車には不釣り合いなほどでけえマフラーつくるど!150*150*300
φ6のフランジサイレンサーとか、どうなんのかな とんでもねえ低速トルクとか得られんのかな?
注釈:全幅、全長ともにはみ出ない寸法としました。全高はどうやってもはみ出ない
15cm四方×長さ30cmのサイレンサーを作ってみた 装着するとストレート構造にもか変わらず静粛そのものだが、あまりにもデカすぎて爆笑してしまった 昔切ったCBF125の排気デバイスのうち、使わなかったサイレンサーをくり抜いてもう1つ同じ構造で作ろう
「横着に次ぐ横着」
まともにブーストをかけられて満足です。結構なトルクが出ているように感じます。