電車の発車時刻が迫る、とある駅のホーム。





 男が短く、そして鋭く

 「いやだ」。





 女は無言で男を抱きしめ、意を決したように男を電車へと促す。





 扉が閉まり、徐々にスピードを上げる電車。

 ホームに残った女に、男が叫ぶ。





 「『一生、一緒だ』って言ったのに~!」





 きゃ~ドキドキドキドキドキドキ

 言いましたとも。
 ワタクシ、確かに言いました。

 その舌の根の乾かぬうちに、駅でさよなら。

 甥っ子にとっては、この上ない裏切りです。 
 ごめんよ。



 さながら映画のワンシーンのよう。
 いい夢を、ありがとう。