『思い出 温泉へ行こう!』 | 加藤貴子オフィシャルブログ「UCKY SMILE」Powered by Ameba

『思い出 温泉へ行こう!』

 昨日から、BS TBS17時より『温泉へ行こう!』が再放送されていますね(関東エリアだけなのかわかりませんが、、、ごめんなさい)。
わたしも書き込みで知りました。

ありがとうございます。


温泉シリーズはどれもみな、私にとってとても大切なものばかりですが、中でも特にこの最初のシリーズは、思い出がいーっぱい詰まった作品です。


ちょうど20年前に撮影したこのシリーズ。

先日購入した、部屋に比していささかどでか過ぎる我が家のテレビでドラマを観直してみると、当時の演技の下手さに思わず顔を覆いたくなりますが、

…はて?んじゃ今は?…

と、たいして成長していない今の自分にも、あらためて顔を覆いたくなっていますf(^ー^;


でもでも、20年たった今でも再放送されて、嬉しい感想もいただけるこの作品に参加出来たことは、私の生涯の宝です。



今日は作家の石原武龍さんとの思い出を聞いてください。



武龍さんの葬儀から1年になります。

武龍さんの旅立ちは辛くて、今まで口に出来ませんでしたが、初夏に武龍さんの生まれ故郷の伊豆の稲取へ子どもたちを連れて遊びに行った際に、私なりに武龍さんを偲び、お別れが出来ました。



「温泉へ行こう」のヒロイン候補になって、プロデューサーの矢口さんと武龍さんにお会いしたのは、1999年のまだ肌寒い3月。

かつての渋谷パルコpart3の、1階にあった喫茶店でのことでした。

緊張している私に、武龍さんが

「静岡出身なんだね。僕も伊豆の稲取なんだ。行ったことある?」

と話しかけてくれました。


伊豆の稲取は、中学生のころまで毎年遊びに行っていたところでした。
近くの熱川に別荘もあって、お盆休みは毎年家族で過ごし、父方の叔母さんが住んでいたため私にとって馴染み深いところでした。


その質問をきっかけに、私の緊張がとけ、リラックスしてお話しすることが出来ました。

「稲取の金目鯛は日本一!」

と、意見が合致した時の武龍さんの笑顔は忘れられません。
気付けば私も愉しく笑っていました。


そこからお付き合いが始まり、撮影中はもちろん、シリーズが終わってからも飲み会に参加していただいたりして、本当にお世話になりました。

大先生なのに、出演者に四方八方から突っ込まれるような、皆なから愛される愛嬌溢れる武龍さんでした。

「舞台役者の多い温泉メンバーで、おもしろい舞台をやろう!」

の約束は、とうとう果たせないままのお別れになってしまいましたが、いつか実現したいです。



そうそう!

お風呂掃除の際の

「えんや~とっと~、えんや~とっと~
♪まつしま~の……」

は、台本に歌詞がここまでしか書いてありませんでした。

武龍さんと矢口さんに

「この歌知ってる?歌える?」

と訊かれ、

「伊東のハトヤの替え歌は歌えるけど、原曲はここまでも危ういです。勉強します。練習します。」

と答えたら、

一瞬の間があって、

お二人同時に

「いい!いい!練習しないで。今後この歌を調べてもダメ。今のわかる範囲で薫流に歌ってくれればいい!」

と言われて、あのようになりました。


雑巾ダッシュは、夜中の2時をまわっていた撮影だったため、気合いを入れたら自然に

「わ″ぁ″ーーーーーー」

という声が出ちゃってました。


撮影状況も援護射撃となって、薫のキャラクターが出来ていきました。

武龍さんは台本に書いてなくても、そういった活きた現場のアレンジを喜んでくれました。

現場に陣中見舞いに来てくれた際には、いつも役者一人一人に声をかけてくれて

「困ってることない?」
「あのシーン良かったよ」

などと、モチベーションをあげてくれました。


語り尽くせない思い出がいっぱいです。


最終回まで、あらためて皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。




なかなか整理できない写真ボックスを開けたら、当時たすき掛けも出来なかった私に、お姉ちゃん(藤吉久美子さん)が指導してくれている懐かしい写真が出て来ました。
私の後ろに写っているのは神保っち(神保悟さん)です。





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