皮膚(ひふ)は暑さ、寒さ、太陽光線、摩擦(まさつ)や毒物などからからだを守るはたらきをしています。また、表皮(ひょうひ)の内側にある真皮(しんぴ)には触覚、圧覚、痛覚、温覚、冷覚の5つを感じる受容器(じゅようき)〈センサー〉が備わっています。
厚さは部位によって0.6mm~3mmと異なっていて均一ではありませんが、平均すると2mm程度。 その中で表皮は、わずかに0.2mm程しかありません。表皮の一番外側に位置する角層は、たった0.02mmしかありません。 この角層は、肌を外部の刺激から守る上で最も重要な役割を果たしています。

皮膚の感覚受容器

感覚:触覚、受容器はメルケル盤 順応速度(感覚になれる速さ)は遅い、マイスナー小体 順応速度は早い、全身の感覚点の数 約50万個、皮膚1cmあたりの感覚点の数は約30個

感覚:圧覚、受容器はパチニ盤、順応速度は非常に速い、全身の感覚点の数は約50万個、皮膚1cmあたりの感覚点の数は約30個

感覚:痛覚、受容器は自由神経終末、順応速度は順応しない、全身の感覚点の数は約200万個、皮膚1cmあたりの感覚点の数は約120個

感覚:温覚、受容器はルフィー二小体、順応速度は遅い、全身の感覚点の数は約3万個、皮膚1cmあたりの感覚点の数は約2個

感覚:温覚、受容器はクラウゼ小体、順応速度は非常に遅い、全身の感覚点の数は約25万個、皮膚1cmあたりの感覚点の数は約15個

痛みを感じる受容器の自由神経終末 は侵害受容器ともよばれる。

自由神経終末は、強い圧迫などの機械的刺激のみに応じる機械的侵害受容器と、すべての侵害刺激(機械的、化学的、熱的)に応じるポリモーダル侵害受容器がある。多くの刺激モードに応じることからポリモーダルという。

自由神経終末は痛覚神経の先端にあり、皮下に多く分布する。皮膚、皮下組織、筋肉の腱や靱帯、骨膜(骨を覆っている膜)、筋膜(筋肉を覆っている膜)、神経を覆う膜、椎間板の一部に存在していて、それらに異常が生じた場合に危険信号として脳へと痛みを伝えます。