9月15日(土)、いつものように幾つかのチラシの中から場所、曲目を参考に聴きに行く演奏会を決めた。(正直に言うと入場料も判断材料) 横浜シティ・シンフォニエッタ20周年第34回記念演奏会である。鶴見区民文化センターサルビアホールにて。演目は
・モーツアルト 魔笛序曲
・同 ホルン協奏曲第1番
・ウェーバー 小協奏曲
・ブラームス 交響曲2
アマオケの演奏会をほぼ毎週末聴きに行くようになってだいぶ経った。そのおかげでこれまで足を運ばなかった地域への出入りが始まり、ずいぶん多くの知らなかった街を歩くことが出来て楽しかった。その中でもこの日の鶴見である。鶴見駅に生まれて初めて降り立ち駅前を歩いた。ローカル色豊かな駅前だった。ホールは駅からすぐの場所にあり、とても行き易い。こじんまりして使い易そうなホールであり、今日のような小編成のオーケストラの公演には丁度良さそうだった。しかし外見上は駅前の雑居ビル風であり、本当にこの上にコンサートホールがあるの?と心配になるくらいだった。
さて開演。演奏が始まっているのにホールに入って来たのが居て、通路から私の前を通って空席に座ろうとするお年寄りだった。隣りの人の膝に引っかかったのか、私の方によろけて来て、演奏中にもかかわらず「すいません」としっかりした声で謝った。ステージに聞こえたのではないだろうか。魔笛序曲の序盤、第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが掛け合うようにテーマを繰り出してくる箇所だったと思う。第一と第二でリズムが半拍近くズレたような気がした。しかし私の前では爺さんが通ろうとしていたので舞台が見えなかった。何が起こったのだろう。或いは私の気のせいか。
そして、隣りに座った彼はしきりにごそごそと音を立て続け、用紙に何かを書き付けているようだった。(アンケート用紙?) せっかくオケがきびきびした良い演奏をしているのに集中して聴いていられない。残念至極だった。無料の演奏会だからこういうのがまざって入ってくるのだろうか。或いは腹を立てる私が神経質なのか。結局、魔笛序曲と続くホルン協奏曲2曲が終わるまで我慢し続け、休憩時間に他の席へ逃げ出した。
モーツアルトとウェーバーの協奏曲では指揮者の大貫ひろし氏がナチュラルホルンを独奏。モーツアルトとウェーバーの曲の間にナチュラルホルンに付いての解説が入り、15分くらい話していた。これは長過ぎたと思う。しかし、想像していたようにべダル無しで音階を作るのは至難の業であることが実際に良く分かった。
モーツアルトのホルン協奏曲ではホルンの音量がオーケストラに埋もれてしまうことが多かった。弦楽奏者の人数を2/3か半分くらいにしないと釣り合わないのではないだろうか。ウェーバーになると音程の苦しさは一層増し、それに比べ悠々と正しい音程を発しているオーケストラと反りが合わなくなったように聞こえた。古楽器は古楽器アンサンブルの中でやった方が良さそう。
席を移って聴いたブラームスの2番はとても良かった。アマオケで聴くブラームスの交響曲にはがっかりすることしかなかったので期待していなかったのに、出だしから「あれっ!?」と思うほど良い感じを受け、徐々に徐々に引き込まれていった。楽器群の粒が揃っていて、ブラームスの息の長い、しかし音色が多くの楽器の出入りによって目まぐるしく変わるメロディーラインが美しく聴こえてきた。おー、随分上手な人たちが集まったオーケストラなんだ。ブラームスの魅力をたっぷり味わい、良い気分で家路につくことが出来た。ありがたや、ありがたや。もっとオーケストラとしての演奏を聴きたかった、というのが正直なところだ。次回3月の第35回は独奏のない曲ばかりなので聴きに行きたいところだが、会場が鎌倉では遠くて無理。観光に引っ掛けるにしても週末の鎌倉なんて(しかも3月後半!)人混みで身動きできないんじゃないだろうか。