6月17日の演奏会の感想です。
なぜ紹介が遅れたかと言うと、どういう方々が参加している楽団なのか、自らは敢えて紹介しない方針の楽団に思えたから。ノットは結び目のことであり、団員同士の絆を大切にしアンサンブル力のあるオーケストラを編成したくて旗揚げした、とだけ説明されている。しかたがないので私はこれを「出てくる音・演奏を聴いてもらえば良いのであり、誰が、どんな人が演奏しているのかは詮索しないでちょうだい」という考えの表明であるように解釈した。
逆になぜ今さら書くのかと言うと、このブログが私自身のための感想ノートになっているからであり、次の演奏会の情報があればまた聴きに行きたいと思った楽団であり、その際に少なくとも私はこの文章を参考にするだろうからです。
たぶん専門教育を受けた方々の自発的演奏機会の場なのでは?
入場無料であり、しかしその割りに客席は空いていた。やりたいことをやるので、興味をお持ちで聴きたい人は来たらどうですか?ということだったのだろうか。
一曲目は1905年生まれのフランス人、ウジェーヌ・ボザによるクラリネット協奏曲の日本初演で、独奏はフランクフルト放送交響楽団首席のヨッヘン・チャブルン。現代音楽っぽい曲だが独奏のとろけるような音色と卓越したテクニックで難解さを感じさせない演奏だった。この独奏者は三曲目のR.シュトラウスの二重協奏曲でも独奏を務め、最後の「古典交響曲」でもオケのクラリネットパートに加わって吹いていた。何か(観た人は少ないだろうけど)「オケ老人」という映画に登場するヨーロッパの巨匠指揮者の入れ込み様にそっくりの楽しみ方をしているように見えた。
二曲目のメンデルスゾーンのピアノ協奏曲には独奏者に都内某超有名受験校の3年生が登場。驚くほど達者に弾いていたと思うが、その音量はフルオーケストラ相手なら釣り合っただろうに、この日のオケの小さめの編成相手だと大き過ぎてバランスが悪かった。
最後のプロコフィエフ「古典」は、これを楽しみに聴きに行った曲。これまでの演奏で醒めた音が特徴的に聞こえていたオーケストラは、この曲で真価を発揮したように聞こえた。とても楽しめる演奏だった。
9月には第二回として、今度はオールベートーベンの演奏会をやるそうなので楽しみだ。その時には今回よりもじっくり聴かせていただけるのではないかと思う。