プログラムの日本語名称には慶應義塾アインクライネスオーケストラと記載されていた。会場は神奈川県立音楽堂。他の演奏会のプログラムに挟まれたチラシで知り、演目に惹かれて聴かせていただいた。演目はサンサーンスのバッカナール、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番、ベートーベンの7番。
全体の印象としては弦の強い楽団だった。パートごとの響きが太くてボリュームが大きかった。
バッカナールはたまにFMから流れてくるのを聴いたことがあった曲。今回聴いてみて、都会人であるサンサーンスが無理やり野性味あふれるダンスを作ったという印象を深めた。演奏が難しそうな曲でもあった。
ラフマニノフは言わずと知れた大有名曲であり、私のイメージする協奏曲というよりはピアノ主体の映画音楽という印象を持っていた。今回初めて生演奏を聴いたらピアノとオーケストラのための協奏的交響曲、というイメージに変わった。オケの音は常に大きめ。ピアのソロの音量は小さめであり、無理やり考えればオーケストラの一楽器のように溶け合っている演奏だった。そんなわけで、実はこの曲の演奏がこの演奏会で一番楽しく聴けた曲となった。何気なく聞き流していた曲の知られざる魅力に触れられた、ということだと思う。
ベートーベンの7番は私が敬愛する作曲家の交響曲の中では珍しく、まだ良さを理解できていない曲。黒の舟歌じゃないけれども、この夜もえんやこら舟を出したが、、、という結果となった。しかしながら弦楽パートが素早く動機をリレーして繋いでいくところや、弦の強い響きが要求される個所ではこの楽団の強みがマッチしており、丁度よい曲を選曲したのだな、と合点しながら聴いた。
それにしても、これだけ弦が強いのに、弦楽パートに賛助出演者がかなり加わっていたのは何故なのだろう。他の弱いパートを包み込むためだろうか。