YAO管弦楽団第12回定演へ | takacciの「見た・観た・聴いた・読んだ」

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音楽に関すること、観たこと、読んだことへの感想などを書いていきます。(文中敬称略) 2019年4月より別サイトで掲載していた写真の記事も同居させましたが、20年7月に元に戻しました。

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日曜は学生時代のコーラスの先輩が在籍するアマオケの表記演奏会を聴きに多摩市に出掛ける。YAOはYokohama Aoba Orchestraの略。

 

会場のパルテノン多摩は初めてだったが、新宿から調布経由の準特急で乗り換えなし、30分で最寄り駅の多摩センターに着く。しかし調布を過ぎると文字通り「野越え山越え」の景色となり、かなり奥まった場所だった。駅から堂々たる大通りの坂道を10分ほど登ると会場に着く。

 

最初の曲、ウェーバーのオベロン序曲ではきびきびしたキレの良い演奏ぶりに感銘を受けた。きっと指揮者の鈴木衛さんは統率力に秀でた方なのだろう。

プログラムを読んで、ウェーバーはベートーベンとほど同時代の作曲家だったと知る。実は一世代あとの人だと思っていたのである。

 

次はブラームスのハイドンの主題による変奏曲。ここでも楽団は健闘していたと思うが、それにしてもブラームスは演奏しにくそうな作曲家だ。

 

休憩を挟んでのメインステージはベートーベンの「田園」。これは恥ずかしながら実演で聴く初めての機会だった。お金を払って演奏会の切符を買うとなると、つい自分の好きな3,4,5,8が演奏されるものを選んでしまうからこうなったと思う。今回のようなアマチュアの入場無料、或いは低料金の演奏会のおかげで、ここ数年はこういう「私にとってのセカンドチョイス」的な曲の実演に接することが格段に増えた。アマチュアオーケストラ様様である。

 

演奏はかなり苦しそうな個所もあったと思うが大きな破綻には至らず、私としては十分に楽しませていただいた。このオーケストラの定演はこれで三回連続で聴いているけれども、弦のレベルが徐々に上がってきたように感じたのは気のせいだろうか。

田園のステージはかなり前方の席に座って聴いたのだが、そのおかげでこれまで知らなかったことを発見。

・第二楽章の小川の流れる様子を描写する個所で、チェロの最前列の二人だけが分散和音を演奏、ほかのチェロはピチカートで頭打ちをしていた。楽譜にどう書いてあるのかは知らないが、これは家でCDで聴いていても気が付かないに違いない。

・第四楽章の嵐の描写の場面で、ベートーベンはトロンボーンを殆ど使っていないことを発見。これはとても意外だった。ウィリアムテル序曲からの勝手な連想で、ここでもトロンボーンが大活躍するもの、と思い込んでいたらしい。

 

こうして実演で聴いてみるとやはり田園も名曲だ。重量感がある大曲でもある。オーケストラにとって、他のベートーベンの人気交響曲より演奏が簡単、ということも無さそうに見えた。また、重ねて、指揮者の統率力が見事だったと感じられた。

 

アマチュアオーケストラの演奏会に行くと、最近はプログラムに演奏者の名前が全部掲載されていることが多い。私は概ねそれに教示されている「賛助出演」のマークの数を必ず見る。と言っても賛助出演に頼るのは止めた方が良い、などと考えているわけではない。逆に、お互いに助け合って演奏会を成功させる方が良いと思っている。しかし、これを見ているとその楽団の事情が透けて見えてくることが多々ある。今回はヴィオラパート9人のうち7人、ベース4人のうち3人が賛助出演だったことが気になった。普段の練習は、多くてもヴィオラ2名、ベース1名!? これでは大変だろう。ヴァイオリンが数名ヴィオラに移ったらどうか、などと想像を巡らせたのだが、そうするには数が足りないし、演奏会での管楽器群とのバランスも悪くなるかもしれない。難しいですねー。

 

YAO管弦楽団、これからも頑張ってください。

 

次は来夏の定期でシベリウスの2番を演奏する予定とのことです。