昨日、小松拓人指揮新宿交響楽団の定期演奏会を聴いてきた。第53回定演とのこと。
例によって、他のアマオケの演奏会で配られたチラシを見て気付き、マークしておいた演奏会。なぜマークしたかと言うと、演目にメンデルスゾーンの第五番、シベリウスの第五番という、普段聴く機会の少ない曲が入っていたからだ。どちらの曲も放送やCDで何回か聴いたことがあるが、どこがいいのか分からず、前者は途中で居眠り、後者は「いつになったら本格的に始まるのか」と思ってる間に演奏が終わってしまう、という調子だった。こういうのを実際のステージで聴いてみたら、今まで気付かなかった良さが分かるのではないか、と期待して出掛けました。入場料は前売りで800円だったが、こちらは当日の気の乗り方を重視するので1000円の当日券を買い求めた。
第一曲目はドンジョバンニ序曲。全体的に整っていて、私が数年前まで抱いていたアマチュアオーケストラの水準を遥かに越えている。驚いたのはトランペット。ナチュラルトランペットと言うのか、左手を腰に当て右手だけで吹いていたことだ。随分と響きが普段と変わって面白かった。モーツアルトの演奏でもピストン(またはペダル)なしのを使うんですかねえ。
次はメンデルスゾーンの5番、「宗教改革」。随分と厳格な雰囲気が続き、半分くらいは緊張感を保って聴かせていただいたが、その後はうとうとしてしまった。だいたいからして3番、4番でさえあまり好きではないのだから、どだい私には理解不能なのかもしれない。でも半分までは引き込まれたのだから一歩前進と考えたい。
最後のシベリウス第5番は、聴いてかなりの収穫があった。私の楽しめる音楽世界をちょっと広くできたように思う。まだ素晴らしい曲だ、と思うには至っていないが、どんな曲なのか、おおよそ掴めた。それには演奏前に読んだプログラムの解説が助けてくれたようだ。楽章ごとに大まかな曲の進行を紹介してくれており、実際の曲の進行はまさに解説されていた通りだったから、演奏中、自分の所在地を見失うことなく楽しめた。
これに先立ち「らららクラシック」という番組で、同じ作曲家の第2番の素晴らしさを解説していたのを見ていた。それまで、分かり易い最終楽章に至る前は、断片的なモチーフがモワモワとうごめいているだけ、と感じていたのだが、その部分にこそ注意を傾けなければならなかったようだ。これに気付いていたことが昨日の5番を楽しむうえで役に立った。これからも少しずつシベリウスの交響曲を聴いていこうと思う。
アンコールとして静かな弦楽合奏の曲が演奏された。管楽器はいつ入ってくるのだろうと思いながら聴いていたけれど、弦楽合奏のまま、最後にティンパニーがドロドロドロンと加わって終了した。せっかくこれまで好演してきた管楽器群なのだから、一緒に演奏したかったろうに。
後で検索してみたら「アンダンテ・フェスティーボ」という曲のようだ。
新宿交響楽団、地味に見える選曲でも何とか聴かせることのできる実力がありますね。これからもこういうユニークな活動を続けていただけたら素晴らしいと思います。