先般池田晶子の「考える日々(全編)」を読んで、彼女のしてきた「考える」ということはどういう行為なのか知りたくなり、ここのところの暑さに妨害されながらも三冊ほど彼女の著作を読んでいる。
彼女が言うには「考える」ことの出来る人と出来ない人が居るそうだ。こうして何冊か彼女の著作を読んで、彼女が言おうとしていることは分ったと思うが、彼女がどう考えてそういう結果に至ったのかは分からない。私が「考える」ことの出来ないタイプの人間である証拠だろう。
この本は94年以降に書いたものを集めて96年秋に出版したもので、世の中の大きな出来事に感想を述べる点では「考える日々」と同様の方向性を持っているようだが、より直接的に彼女の考え方が示されていたように思えた。より根源的、或いは哲学的と言ってもいいかもしれない。著者の自分の考えを出来るだけ広く伝えたい、という意欲が伝わってきた。たぶん彼女の「哲学」が「考える日々」より色濃く滲み出てきているのだろうと思う。
池田晶子の考えに興味を持った人にお勧めの本だと思った。