劇団四季【リトルマーメイド】(2度目) | たかびの自己満観劇ブログ
随分経ってしまいましたが、夏休み最終日21日は積水ハウスミュージカルシアター四季劇場・夏で上演中の劇団四季【リトルマーメイド】を鑑賞してきました。
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新橋の電通四季劇場・海で上演中のウィキッドでは、作品カラーにちなんだ緑の服を着て行くのが、特に女性の間で流行ってる様ですが、当日のオレは、意図せずオレンジと青。夏劇場の外観と全く同色w
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↑夕闇の都合、またフラッシュの都合で違う色に見えますが、昼間晴れてる時に見ると全く同じ色ですw

リトルマーメイドは開幕間もない4月10日から4ヶ月振り2度目です。

キャストボード。
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前回(4/10)からの変更は以下の通り。

◇エリック:上川一哉さん→竹内一樹さん

◇アースラ:青山弥生さん→原田真理さん

◇フランダー:大空卓鵬さん→玉井晴章さん

◇トリトン:芝清道さん→村俊英さん

役付の半分弱が変更になりました。

座席は三列センターやや下手寄り。

さてさて、4ヶ月振りとなったリトルマーメイド、前回は個人的に思う所が多々ありましたが、今回はどうだったでしょう。

まず、主要な役者さんについて。

アリエル役の谷原さん、ますます良くなりましたねー。
声量もあるし、かわいいし、コミカルな部分も物にしてるし。
もう一人の、秋夢子さんのアリエルも非常に気になる所ではありますが(こちらも、夢子さんが持つ強い女性像を完全に覆す優しい演技で好評だそうです)、少なくとも現時点で夢子アリエルを見ると違和感を感じるだろうな。

エリック役の竹内さん、うーん…“ひ弱”な感じしますねー。
上川さんもユタのイメージを引き摺って、上川さんが船乗りで王子…?と思ってましたけど、上川さんは見事に凛々しく化けたのに対し、竹内さんはどことなく頼りないなぁ。。。

アースラ役の原田さん、オレは結構好きだな。
青山さんに感じた、小っさ!と言う視覚的な印象もなかったし、歌声も良かったと思う。


トリトン役の村さん、村さんって個人的には好きな役者さんなんだけど、トリトンは芝さんの方がいいかも。
声質のせいもあるんだろうけど、村トリトンって凄く年寄臭い。。。実際、7人もの娘を抱えたトリトンがあまり若過ぎてもどうかとは思うけどね。

フランダー役の玉井さん、いいね!可愛らしいし面白い!
大空さんの時は、棒と言うか表情が薄いと言うか…なんか浮いてる(海中なだけに)感じがしたんだけど、玉井さんは本当にかわいい!

セバスチャン役の飯野さん、すっかりこなれた感じですね。
前回観た時には、浅利台本には無いセンスの言葉遊びに少しおっかなびっくり台詞を喋ってる感じがしましたけど、今は堂々と台詞を喋ってる感じがします。
また、前回は本気?演出?どっち?と思ってた、アンダー・ザ・シーを歌い終えた時の息切れは、どうやら本気だったらしく、前回あれだけヘロヘロになってたのに、今回は全然余裕な感じで、良く観ればキメた後に細かくハアハア言ってる物の、明らかに前回と違って余裕がありました。


あ、あとどなたか教えて下さい。

どっちがジェットサムでどっちがフロットサムですか?←。


さてさて、前回は四季の台本の持ち味でもあった“言葉使いの繊細さ”を、見事なまでに欠いた台本や歌詞に苦言に近い感想を書きましたけども、今回はどうだったかと言うと…。

まぁ、たった一度で耳を慣らせと言うのは土台無理な話として、それでも耳が違和感を感じるのは少し減った気がします。

何度も何度も観れば、きっと慣れちゃうんだろうな。。。

でも!

やっぱり、美しい日本語を標榜としてる劇団なのに、【シカト】(by アースラの曲)みたいな汚い若者言葉を使うのは本当に許せない。

こればかりは何度見ても慣れないだろうし、違和感として耳に付くと思います。

あと、アリエルのお姉様方が言う【何様のつもり?】もそうだと思う。
“何様のつもり”と言う言葉が悪いと言ってる訳ではなく、その下品な言い捨てが良くない。
きっと、浅利台本だったら、同じ言葉を使うにしても『何様のつもりかしら?』と綺麗にまとめる筈。

浅利台本に比べると、今回の藤川さんの台本は本当に言葉使いや割り振りが汚いと思う。

より普遍的に、と言う意味で改善の余地は結構あると思うんだけどな。

※そう言えば、風の噂でこの台本を書いた人(つまり藤川さんの事だよね…?)が、台本の出来で凄いバッシングを受けて退団した、なーんて耳にしたんだけど、これって本当かね?

それとこれは台本のせいではなく、作品そのもののせいなんだろうけど、最新作のソンダン60の舞台上でも語られている『全ての作品に、生きる事の大切さを込めている』と言う、四季の理念についてですが…この作品のどこにそんな要素があるでしょうか?

生きる事の大切さ、または生きていくに当たって大切な事を訴えるメッセージ、そんな要素が少しでもあるでしょうか?

例えば、個人的に感じた事として簡単に挙げると…

美女と野獣…心と心の会話
ライオンキング…責任
アイーダ…人種を超えた愛と信念
ウィキッド…差別と友情
キャッツ…蘇生
夢から醒めた夢…思い遣り
コーラスライン…夢に懸ける情熱と現実、隠された過去の告白
青い鳥…幸せは手が届く所にある
人間になりたがった猫…人を差別なく助ける優しさ
南十字星、異国の丘(未見の李香蘭も恐らく)…戦争の悲惨さ
オペラ座の怪人…愛の形
ユタと不思議な仲間たち…そのものズバリ命の大切さ
エルコスの祈り、サウンドオブミュージック…個性の大切さ、教育を通じて心を通い合わせる大切さ、心の触れ合い

…等々、様々な形で生きると言うテーマに繋がってる作品ばかりてすが、リトルマーメイドは?



多分、その要素がない、或いは至極薄いから、底が浅いだの薄っぺらいだの、そう言う辛辣な感想が方々で見られるんじゃないかな、と思います。

作品が訴えかけてくる事、作品を観る事で考えさせられる事、それはきっとファミリーミュージカルの方が上なんじゃないかなー。。。

まぁ、決して悪い作品ではないんだけど、色々な意味で四季の他の作品群とは一線を画す作品だなと、二度観てそう感じました。


終演後は、最近四季の俳優さん達の間で人気らしい【じゃげな】と言うラーメン屋へ。

炙りチャーシューと、チャーシューを炙るバーナーの炎のデカさにびっくりしました(笑)
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さて、次回の四季鑑賞は?




劇団四季【コーラスライン】です。

文字通りダンサー生命を掛けた作品ですね、その場面やキャラクターの設定があまり日本人には馴染みがなく感情が入りにくいと言われてるみたいですけど。

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