ホリプロミュージカル【ジキル&ハイド】前楽&千秋楽公演 | たかびの自己満観劇ブログ
火曜日はホリプロミュージカル『ジキル&ハイド』を鑑賞してきました。

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劇場は、実に21年振りに訪れる日比谷の日生劇場。

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小学生の時、学校の課外授業として訪れた『ニッセイ名作劇場・エルリックコスモスの239時間』(劇団四季)以来となります。
 
もちろんそんな昔に訪れた劇場の事など覚えていませんが、劇場に入ると何だか懐かしい気分でした。
 
作品は『ジキル博士とハイド氏』のミュージカル化作品。
 
日本では2001年から2年おきに上演してた作品らしいんだけど、今回はキャスト総入れ替えで5年振りの再演という事で。
 
もう主役3人が素晴らしい。
 
ジキル/ハイド役に石丸幹二さん。
ルーシー役に濱田めぐみさん。
エマ役に笹本玲奈さん。
 
四季の看板俳優だった石丸さん&濱田さんに、ホリプロファミリーミュージカルの古典『ブロードウェイミュージカル・ピーターパン』の5代目ピーターパン、笹本さんです。
 
※余談ですが、ピーターパンは初代の榊原郁恵さん時代に観に行きました♪今は7代目か8代目位かなァ?
 
ジキル博士とハイド氏はストーリーも有名な作品で、科学者のジキル博士が人間の中に潜む善と悪を分離させる実験の実験台として自分の身体を使った結果、ジキル博士の悪の部分がハイドとしてジキル博士の肉体を乗っ取り、殺戮を繰り返すアレです。
 
んだば、観た感想を箇条書きにて。
 
【第一幕:火曜日】
 
◇座席はL列(15列)下手ブロック。段差が少なく、前の列の人の頭がやや視界に入り、観やすいとは言えなかった。
 
◇もう序盤から綺麗な楽曲が多く聞き入ってしまいました。
 
◇ジキル博士の研究内容を理事会が否定するシーンの、決議を取るシーンで歌われる曲(真実を追えば…かな?)で、決議の結果を♪NoNoNo僕らはやっぱりNooooooooo!!!!…と歌うシーンが何気に重厚間あって好きだった(笑)
 
◇頭ごなしに否定する理事会のメンバー達に対しジキル博士が怒るシーンで『なんだこのザマは!?』…と叫ぶのではなく、歌ったのには衝撃を受けた…え、そのセリフで歌っちゃうの!?って(笑)
 
◇ジキルの事を理事会メンバー達は『キ○ガイ』と陰口を叩くが、この『キチ○イ』という言葉が放送禁止用語に指定されてるご時勢に、ビックリする位『○チガイ、キチガ○』って連発するので驚いた。ある意味この脚本は凄いと思う。
 
◇ジキルと恋人エマの婚約パーティーで、時間になっても現れないジキルを『自分の婚約パーティーに遅れてくるなんて本当常識がない、びっくりよ私』と皮肉るビーコンズフィールド伯爵婦人に対して、エマが『私もビックリしましたわ。こんな席で人の婚約者の悪口を仰る方がいるなんて』と、本人を目の前にして皮肉返しをしたシーン、見た目の可憐さとは裏腹に結構言うんだねェ(笑)
 
◇ジキルとの結婚をなかなか理解してくれない周囲にエマが訴える『エマの言い分』はメロディーが綺麗で、笹本さんの澄んだ歌声にぴったり。
 
◇そして、この婚約パーティーの最後にジキル&エマによって歌われる『ありのままの』
 
あれはヤバい。あの曲を聴いた瞬間、本当にもっと早く観に来てれば良かったと後悔した、本当に。
 
◇エマの父親のダンヴァーズ卿の歌声を聞くと、ん?と思う。とびきり歌が上手い人たちに囲まれて、ダンヴァーズ卿はそうでもない?なんか浮いちゃってる感じがした。
 
◇自分の研究を理解してくれない世間に憤慨するジキル博士を“数少ない貴重な友達”アターソン弁護士が息抜きにと連れて行ったパブの…入口にいる客引き的な女性のインパクトが…(笑)
 
遠くて顔が良く見えないのもあって、声だけ聞いてて吉本の島田珠代さんを思い出した。
 
◇このパブの売れっ子ルーシー…濱田さん、何だかセクシーでキュートって言葉ピッタリです。
 
◇ルーシーがショーで歌ってる『連れてきて』のラストに「あはん♪」ってめっちゃセクシーな声を出すのが好き(笑)
 
◇とにかく濱田さんの濡れた声がセクシー過ぎて、アイーダのCDで力強い歌声を聞かせてる人とは思えない(爆)
 
◇ルーシーが『自分で(私の身体を)試してみなさいよ』と言ったのを、ジキルが『自分で(研究の成果を)試してみなさいよ』と思い違えた、ってのが面白かった。
 
◇いよいよ薬を試す時にジキルが歌う『時が来た』も凄い迫力。
 
◇ハイドが登場した時、あまりの変貌振りに、ジキルと同じ石丸さんが演じているとは思えなくてビックリした。
 
◇一幕ラスト近くにルーシーが歌う『あんなひとが』はめっちゃ美しい曲だね。特に♪愛が飛びあって~…と、♪もしあんな人に出会えれば魔法の様に…の旋律が美しく悲しく、好きだなァ。
 
◇2幕の最初に出てくる新聞配りが、四季の『壁抜け男』の新聞少年(有賀光一さん)に見えて仕方なかった…今にも♪ガルガ~ルって歌いだすんじゃないかと…笑
 
◇それぞれ別の場所にいるハズのエマとルーシーが空間の中で交わりながら歌う『その目に』も、二人のハーモニーが美しくて、それでいて迫力もあって、いいですね。
 
◇ハイド=ジキルだとわかった時のアターソンの激昂振り…でも気持ちはよくわかるなァ。でも、怒りの焦点が、ジキルの身体を心配しての事だった辺り、アターソンは本当にジキルを心配してる表れだったんじゃないかと。
 
◇ジキルがルーシーに当てた手紙を読む時のBGMが良かった。
 
◇二幕は暴走しようとするハイドをジキルでもある自分が必死に食い止めようとするシーンなど見所はもちろん多いんだけど、楽曲のボリュームがどうしても一幕に集中している様に感じて、ん?という感じでした。
 
◇当日会場でお会いしたマイミクさんに、二幕は号泣と言われてたので、覚悟してたんだけど…うーん。
 
◇ちなみに、マイミクさんが二幕は号泣と言った意味を理解出来たのは次の日になってから、でした。
 
◇作品全体ももちろん良いんだけど、鳥肌立つ歌声をもう一度聴きたかった、仕事休みだった、千秋楽だった…と色々重なって、翌水曜日、ジキハイ突発と相成りましたわけで。
 

【幕間-まくあい-】
 
えー、幕間と書いて「まくあい」と読みます。「まくま」でも「まっかん」でもございません。
( ̄旦 ̄)ズズズ
 
そんなワケで、ここからはリピートした水曜日の感想でございます。
 

【第二幕:水曜日】
 
そんなワケで、前日まで21年振りだった日生劇場に、まさかの13時間ぶり帰還。

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前日も観たばかりで、今回は楽曲中心のつもりだったので、安い席でいいやーと思ってたけど、安い席から売れて行っちゃってるという情報もあったので、最悪前日と同じS席かなーとも思ってたんだけど…。
 
当日券を買う為に、列(と言っても前に1人)に並んでたんだけど、前の人が終わる直前に、見知らぬお姉様(子育て中休み程度の年の頃)に声を掛けられまして。
 
何でも、チケットを余らしてしまったらしく、もし当日券を買われるならこのチケットを引き取って欲しいと頼まれ。
 
グループ買いして欠員が出たのかなとも思ったけど(良くある話)、でもS席もA席も持ってるという事だったので、どうもそうではないらしく…でも変な値段で売られるワケではなく定価だったのでA席を譲って貰いました。
 
席に座って観たら2階上段最前センター…距離は遠くなったけど、前日のS席より視界はすっきりしてました。
 
舞台全体の動きもわかるし。
 
もちろん歌声の迫力ではS席には叶わないだろうけど、でも安い席で残ってるのなんて端の方か奥の方だと思ってたので、思っても見なかった良席でした。
 
観た感想としては…
 
◇ジキル役の石丸さん、最近喉の調子も良くなかったと聞いてはいたけど、前日圧倒された『ありのままの』のサビの一番音が高い所で、声が上がりきらずに、やや不安定な音になってしまっていた。
 
◇そして濱田さんも、パブでのジキルとの会話シーンで台詞を噛んでしまった…。
 
◇目に見えた失敗はその二点だけで、最終的にはそんな失敗も帳消し以上の舞台でしたけどね。
 
◇それよりも、楽曲の為に来たはずなのに、前日は理解出来なかった『二幕号泣』の意味を、二度観る事で理解出来てしまい…。
 
◇ジキルがルーシーに宛てた手紙も、ジキルとハイドが一つの肉体をめぐって争ってるシーンも。
 
◇そして、最後のジキルとエマの結婚式で、押さえ込んだハズのハイドが出てきて、エマにはハイドである自分を見せたくないとジキルが懇願するシーン。
 
◇結局ハイドが現れ人を殺してしまったけど、それでも『ヘンリー(=ジキル)が私を苦しめる筈無い!私を見て!』ハイドになってしまったジキルと向き合おうとするエマ。
 
◇そして、ハイドを消し去る為に自らの命を投げ出したジキル。アターソンに自分を撃たせた時はハイドの様な荒れ方をしてたけど、違いなくジキルだった事を考えると、ね。
 
◇亡くなったジキルにエマが最後に向けた言葉『苦しかったでしょうね…ゆっくりおやすみなさい』も。
 
◇泣ける要素沢山でした。号泣の意味わかった。
 
◇カーテンコール、千秋楽だけあり盛り上りましたねー。石丸さんの登場に歓声上がったしね。
 
◇4回目でほぼスタオベだったかな。最後に石丸さんから千秋楽の挨拶がありましたが、何だかホッとする挨拶でした。
 
さて、何だか偉い長い自己満日記になってしまいましたので、この辺で。
 
次回のお芝居鑑賞は4月中旬劇団四季『美女と野獣』、そしてそれが終わったらいよいよお待ちかね『アイーダ』東京アンコール公演です。ほいでわ。